新牧場物語：ピュア イノセントライフ

イノセントライフ・・・思い返すと短く太い、濃密（のうみつ）な開発期間でした。

「既にあるモノ（先入観）を変える」開発途中、実はなんどかくじけそうになったことがありました。
でも、そんな中で原点に立ち返り、「そこに居て、ふれあいを感じるゲーム」という、プロジェクト立ち上げ当初の想いを貫き通した事は後悔しておらず、「人生物語」的なテイストが強い作品に仕上がったと思っています。
PS2版では特に「リベルタの辞書」で完全クリアを目指して欲しいな、と思いますし、「親密カメラ」でキャラとのココロの距離を近づけつつ、細かく書きこまれたグラフィックもチェックしてもらえたらと思います。

そんでもって最後になりますが・・・
私が大好きな場面を1枚紹介します。
空は雲が流れ、まだ見ぬ世界に想いをはせている主人公ライフくん。一見「ぼーっとしているような、でも、どこかわくわくしているような」この空気感は譲れないなぁ（＾＾；

「イノセントライフ」で、最も表現したかったことは、牧場物語の“究極の原点回帰”です。
都会の喧騒から離れ、牧場でのんびりと暮らす、この作品独特の世界観を、最高のスタッフと作りたい、というシンプルな想いから開発がスタートしました。私が作りたかった「のんびりゲーム」と、開発のアルテピアッツァさんが得意とする「冒険世界」の融合を図ったことも、この作品のチャレンジかつ他のゲームには無い特徴の1つかと思います。PS2版では、じっくりと遊べるように様々な調整が施されていますので、ご期待下さい！！

「イノセントライフ」は火山の島を舞台に展開する物語です。四季の変化だけでなく砂嵐の吹き荒れる砂漠やうっそうとした大樹海までもが共存する変化にとんだ大自然の中で、新しい牧場暮らしが始まります！　
種まき、収穫、牛の世話、見ることやること全てが初体験の主人公も、やがて島の運命を左右する大冒険へと巻き込まれていきます。よりパワーアップしたPS2版で究極の「のんびりドキドキ」を楽しんでください。

シリーズの中では異端とも言えるこの作品は実はこの世に『牧場物語』が登場した時の、記念すべき第１作から発想を得たものです。
物語の主人公には馴染みのある土地も、プレイヤーにとっては見知らぬ地。放り出された孤独感を、主人公と一緒に感じて頂きたくて「イノセントライフ」という少年を誕生させました。でも冒険を始めてみれば、彼はひとりぼっちではありません。わんさと育つ野菜や果物。季節を通して語りかけてくる自然や、生きる面白さを教えてくれる隣人たち。ようこそ、ピュアな牧場物語の世界へ！