電脳オタクプロレスラー菊タローのエルダールその日暮らし日記 | 卯月鮎のエルダール探索録

卯月鮎のエルダール探索録

第5回 時を経て、再び彼らの運命は交錯する

父子二代にまたがる絆

同盟軍を率いるオズワルドの言葉。調査といいつつ現地に行くと有無を言わせずボス戦になります……

■遠回しにボス討伐指令!?

 ドラゴンとのイベント戦闘を終え、ヴェストリアの町をヒューマンの手に取り戻したギネヴィア。 だが、各地のダンジョンには、まだこの手のボスが幅を利かせているという。

 同盟軍のリーダー・オズワルドに話を聞くと、「ダンジョン内は狭く、大部隊を突入させても被害が増すだけだ。 少数でダンジョン内に潜入してくれ……」とのこと。

 風を読むより空気を読むのに長けた現代人のあなたなら、もうおわかりのはず。直訳すると「勝手に行ってね」となる。 16歳になったばかりのギネヴィアには厳しい内容。でも、どうやらボス討伐行脚は避けられないようだ。

 ちなみに、「君のような若者が必要なのだ」と言葉巧みにそそのかしたオズワルドはただ街角に突っ立っているのみ。大人って怖いっ。

■あの人は今!? カシアス再臨!

ギネヴィアの仕草を見て父(アーサー)の姿を思い出すカシアス。記憶が時を越えた瞬間だ

 ひとまず傭兵を雇おうと酒場に行くも空振り。再びクエストをクリアして傭兵と出会わなくてはいけないらしい。上からそれっぽいクエスト「戦う理由」を選ぶ。

 外に出てしばらく歩くとイベントが始まった。ひとりの男が立っている。もしやカシアス? おお、カシアスではないか! 感動の再会。徳さんも号泣。

 あのころは赤髪の若き剣士だったカシアスも、もういい歳。髪は赤いままだが、若干後退が始まっている……?  ビジュアルバンド約15年ぶりの同窓会といった雰囲気。
「お前、まだ髪赤くしてたのかよ」
「イヤ、昨日近所の床屋であわてて染めてきたんだよ」
「俺も当時の衣装を持ってきたけど、もう腹が入んないし」
……妄想やめっ。

2章序盤は訓練の日々
■カシアスまさかの醜態

 さてさて、カシアスはというとコボルドたちに囲まれ中。まあ、カシアスなら大丈夫でしょ……と、余裕でいたら様子がおかしい。 どうした!? たちまちボコられるカシアス。そして青春ドラマさながら、平原に大の字に……。

 こっちもまだレベルを上げる前だから、任されたって困る。何とか倒せたからいいが、傭兵がこれじゃ……。寄る年波には勝てないってこと?

 実はカシアス弱化の真相は、ファイターから上級職のナイトになり、またレベル1に逆戻りしていたから。武器もそういえば片手剣から槍へと変わっている。

■武具の強化はジュエルで

武器に火属性をプラスするジュエル・フレイムクォーツ。ジュエルは一度はめると外せないので慎重に

 仕方ないのでカシアスを強化しようと、武器にジュエルをはめることに。 武器や防具には穴が開いているものがあり、クォーツやガーネットといったジュエルを使うと、パワーアップが可能なのだ。

 よく見るとカシアスの初期武器は2個も穴が開いている。 余っていたフレイムクォーツ(武器に火属性攻撃力+5)を2個はめて、炎の槍のできあがり。 槍の穂先がメラメラ燃え見た目もグレードアップ! ファイアーダンスの棒、というツッコミは無用です。

■某所でコツコツ経験値稼ぎ

 お次はギネヴィアの育成。各職を転々とし、レベルをまんべんなく上げる作戦に出る。 将来、どう強化するにしても基礎的な体力や防御力がなければどうしようもない。

 経験値稼ぎならお任せあれ。何を隠そう、1章のときにレベル上げの格好の場所を見つけておいたのだ。 プレイしている人ならご存じだろうが、このゲームは敵によってもらえる経験値の量が結構違う。 自分なりの穴場を発見するのも本作の醍醐味のひとつだ。

 あの町の前にいる、いかにも経験値が高そうなあいつをひたすら狩りまくる。 そういえば7月の末にも、ほかのゲームで似たようなヤツを乱獲した気がするが、それは秘密。

 こうしてコツコツとステータスポイントをためていると、快感がジワジワと脳内に広がる。 でも、まだ使わない。これをいつかまとめてドーンと振り分けてやる。

恐るべきボスとの三連戦

ドラゴンゾンビにファイアで攻撃! MP回復薬をベルトにセットしておくと、すぐに使えて便利

■町を解放するための戦い

 ある程度強くなったところで、各地のボス戦に挑む。最初はエルフの里の奥にある沼地に向かった。 ザコ敵はひたすら無視して走り抜ける。狙いはボスのみ!

 ……そして現れたのはドラゴンゾンビ! 骨々しいビジュアルが、凄みをかもし出す。 ガシン、ガシンと近づいてくるドラゴンゾンビにあわてて後ろに回るもしっぽ攻撃でダメージを喰う。 口からは真っ黒い霧。毒・マヒ、状態変化のオンパレード。

 周りのスライム状の敵もうっとうしい。通常攻撃が利かない光の玉ウィルオーウィスプもいて、もう何が何だか大混戦。 世界史でたとえるならガウガメラの戦い。野球でたとえるなら近鉄のトレーバーにぶつけた後……。
「カシアス、まずはスライムから倒そう!」
「……」
「はぁ?」
返事がない。気づくとカシアスはまたしても地面にバッタリ。 コラッ、カッシー! しかばねを蹴りつつ、ひとり敵から距離を取り、魔法で応戦する。結局、勝ちはしたがギリギリの戦いだった。

■今日も健気に孤軍奮闘

速い攻撃で魔法の詠唱もままならない手強い相手。アンカーのスキル「タフガイ」をつけると詠唱が中断されない

 このあとの2つのボス戦も、まあ厳しかったこと。特にクモときたらシャカシャカ速いし、落ち着きがないし……。 お前は実家のビーグル犬か! これほど苦しんでるのに、オズワルド率いる同盟軍の助けはなし。 2章に入っても、横でのびてるカシアスだけが友達さ……。

 ところで前回予告したWi-Fiでの協力プレイの模様は次回お届け予定。ギネヴィア&カシアスの戦いもますます過酷に!?

卯月鮎(うづき・あゆ)

ゲームコラムニスト・書評家。週刊誌やゲーム専門誌で活躍中。
著書に、中学生にファミコンを遊ばせる『はじめてのファミコンなつかしゲーム子ども実験室』(マイクロマガジン社刊)がある。
また、海外ファンタジー小説の解説も手がける。