ヘッダー
ニュース ストーリー キャラクター 解説 スタッフ&キャスト リンク
line
 呪いは、超自然的な力を用いて、特定の相手に病気や死、事故などの不幸をもたらす技法であり、人を害する黒魔術の典型的なものである。中国や日本では、古来呪詛(じゅそ、ずそ)とも呼ばれてきた。

呪いの歴史は古く、『旧約聖書』や『古事記』などにも、相手に呪いの言葉を投げつけることで、そのとおりの不運をもたらすという描写がいくつもある。

具体的な呪いのやり方としては、神仏や天使に祈願してその力を借りるもの、下級霊や式神をさしむけるもの、蟲毒のように動物の霊力を利用するものなど、国や地域に応じてさまざまであるが、日本や中国では、木や紙、藁で作った人形を相手に見立てるものもよく知られている。

 有名な丑の刻参りでも、相手の髪の毛を入れた藁人形を用いる。この呪法は、丑満時(午前2時頃)と呼ばれる時間帯に誰にも知られないように神社を訪れ、樹木に釘で人形を打ちつけることから名付けられた。人形の手足に釘を打つと、相手は手足が痛み、心臓の部分に釘を打つと相手は死ぬと言われている。
 古代の日本や中国には、木製の人形(ひとがた)を用いる呪詛も盛んに行われていたらしく、平城京跡などからそれらしき人形が発見されているし、中国の史書には、人形を用いた呪詛の例がいくつも記されている。

やり方としては、まず、定められた作法に従って人形を作り、それに呪いたい相手の生年月日や姓名を記す。これにより、人形は相手の分身となるのだ。あとは、術者が手許に置いて、丑の刻参りのように釘や針を指したり、降りかかるべき不幸を書いて相手の住居に隠したりする。すると相手は、針や釘で刺された部分が痛くなったり、人形に書かれたとおりの不幸に見舞われるのだ。

他方、相手に人形を発見されると、呪いをかけた術者本人が危険になる。人形をまず油で煮て、それから火で燃やしてしまうだけで、術者の方が傷ついたり死亡したりするのだ。 まさに、人を呪わば穴二つである。


参考:澤田瑞穂『中国の呪法』平河出版社
    E.A.Wallis Budge『Egyptian Magic』RKP
    『日本民俗大辞典』吉川弘文館

    
    

羽仁 礼 PROFILE

島根大学卒業。少年時より超能力や死後の世界などの不思議な現象全般に関心を持ち、 長じては世界を放浪して数々のミステリー・スポットを実際に踏破。 現地調査に基づいた独自の研究を続けている。 著書に「超常現象大辞典」(成甲書房)、「図解近代魔術」(新紀元社)ほか。   



戻る

(C)小野不由美・いなだ詩穂・講談社/「ゴーストハント」製作委員会