クローズアップ
不動峰編
城田優 小谷嘉一 鯨井康介
城田優
【手塚国光役】
小谷嘉一
【河村隆役】
鯨井康介
【海堂薫役】
——まずは、『side山吹』公演の感想を。
小谷 前任のキャストのみなさんがあれだけ素晴らしいものを残してくれて、みんなプレッシャーや不安もあったりした中、本番になったらすごくいいチームワークが生まれたって言うか、前のキャストさんを超えようとかそういうことじゃなく、僕らは僕らの、また違う青学(せいがく)が出来たんじゃないかって思いましたね。本番前にみんなで円陣を組んだんですけど、楽日に城田くんが「これが俺らの青学(せいがく)だ!」って…「新しい青学(せいがく)、俺らだけの青学(せいがく)だよ!」って言ってくれて。その時はみんな泣いてましたね〜。辛い事も多かったですけど、実際ステージに立ってみたらホントに楽しくて。初めてステージに立った時は、客席がバーって目の前に広がって、「うわ〜!すげ〜!」ってホント感動しましたし。
鯨井 僕、正直最初はチームワークって言うよりも、自分がどこまで行けるかっていう、独立した考え方で充分だって思ってたんです。でもあれだけ人数がいて、違う価値観の人達と一緒にいると、チームワークって必要になってきて、自然に生まれてくるものなんだなーって思いましたね。公演を通して「俺たちの青学(せいがく)」が見えてきて、それがいい形で出来たんじゃないかなって。
小谷 青学(せいがく)って人数多いし、個性的だからまとまりにくいんですよね。
鯨井 他のチームはまとまってるけど、青学(せいがく)は…みたいな(笑)
小谷 乾の台詞にもあったね
城田 僕は、経験者としてのプレッシャーもありましたね。初舞台の人たちが多かったですから。でも初テニミュ、キャラクターもので、先代があるっていう、プレッシャーの大きい仕事をみんな良く頑張ったなと。ま〜でも頑張ったとは思いますけど、みんな足りないものは足りないし、自分の課題も見つけられた公演だったんじゃないかな。僕はも〜、そういう所ばっかり。それを次回に生かして、少しずつステップアップしていけたらなと思います。
   
——公演が終了した時はどんな心境でしたか?
鯨井 僕は達成感がいちばん大きかったかな。稽古期間もすごく長かったから。泣いてましたね、みんな。泣き崩れてましたね(笑)
小谷 僕は泣いてないですけど〜
鯨井 タカさんなんてグズグズでしたよ!(笑)
小谷 たぶん、青学(せいがく)でいちばん最初に泣いたの、僕かもしれないですけど(笑)
鯨井 僕ホントにずっとティッシュ配りでしたから!(笑)
小谷 「(渋く)ホラ、まだ仕事残ってんだろ…」
鯨井 そんな言い方してない!(笑)「まだ残ってるから頑張ろうね」って。でもね、最後すごく独特の雰囲気って言うか…終わるって言うのが悲しくもあり、達成感もあり、居心地のいいような悪いような。変な舞台袖になってましたよね。
小谷 稽古期間はすごく長かったけど、本番入ったら実際すごく短く感じましたね。みんなホントに毎日がむしゃらにやってたと思うんですよ。城田くんは落ち着いた役ですけど、たぶん城田くんもがむしゃらでやってて…
鯨井 城田さんは、普段から部長の空気を出してくれてたよね。
小谷 最初はやっぱりまとまりがなくて、城田くんがホントみんなのことを一生懸命まとめてくれて。毎回メール送ってくれたり、円陣組もうよっていうのも城田くんが言い出して。城田くんがいてくれたからこそ、ひとつ芯が出来たし、しっかり作っていけたんじゃないかな〜と。…ハイ、ホメるのはここまでで!(笑)
城田 別にあの〜、そんなことはないんですが…でも逆に言うと、演出助手の方にも最後言われたんですけど、「城田は今回、頑張りすぎた」と。手塚としては、もっとこう…黙って見てるっていうか。"城田がすごい頑張ってしまった事によって、今回の公演では城田の優しさが出てしまった"って。だから、厳しい手塚が演じられなかったのは、僕自身「みんな、頑張れよ」って見守ってるところがあったりだとか、舞台についていろいろ教えたりする事が多かったりだとか、率先してやってしまったんですけど、それが裏目に出てしまったっていう部分はあるんですよ。だから今回、ドリームライブの稽古では、大石役の鈴木くんに「リーダーシップ、頼むよ」って…言ってもあんまり変わってなくて〜。やっぱりなんか俺が…(笑)まあこれはもうしょうがないのかなと思って、諦めてはいるんですけど、取り合えず日頃からもっと冷たく、クールになろうかなと思って、みんなの悪口を言ってます!
鯨井 悪口言いすぎですよホント!
城田 心は痛むんですけどォ
鯨井 愛はあるんですか?
小谷 ホントひどいんですよ!
鯨井 「ぶさいく」って全員に言ってますよね。
城田 とにかく突き放す!(笑)
小谷 でも、逆にみんなそこに食いついて行ってるんですけど(笑)
鯨井 そう、食いついちゃう(笑)
小谷 「キモい!」って言われたら、「うんうんうん」ってついて行く。
城田 だから作戦は失敗なんですけど…(笑)
小谷 ホントね〜、いつもひどいんですよ!
鯨井 コニー(小谷くん)は、しゃべらないと男前なんだけどね…
城田 荒木くん情報なんですけど、小谷くんを見かけたらしいんですよ。「いつもと全然違ったよ!」って。道路を挟んだ向こう側で、スゴイカッコよかったって…
小谷 マジで?
鯨井 稽古前に待ち合わせする時、僕が先についてコニーを先に発見できた時は、スゴイカッコいいんですよ。でも発見した途端コニーになる…「(大きく手を振りながら)あっ!鯨ちゃーん!」って
小谷 ま、待って待って、違うよ!僕最年長だから、むしろみんなに合わせてるんだよ。
鯨井 でも街のど真ん中であんなに手を振られたら困るよ…満面の笑みで、すっごいかわいく手を振ってくれるんですけど…
城田 今回のライブの歌中でも、小谷くんの素がちょっと出てる、手を振りながら走るシーンがあるんで、そこ見て欲しいですね(笑)
小谷 …あ〜、あるねー!(笑)
鯨井 あれを街のど真ん中でやっているんです!ぜひ見てください(笑)
小谷 ええ〜?俺、あれを街の中でやってるの?(笑)
   
——舞台の経験がある3人ですが、他の舞台と違うところってありましたか?
城田 最大の違いは、男しかいないっていう。
小谷 そうですね。
城田 いろんなお仕事がありますけど、男だけっていうのはあんまり経験した事がないんで。いや〜もうむさくるしい現場ですよね!(笑)
鯨井 でも男集団って、やっぱりいいですよ!
城田 気兼ねなくいろんなこと話せるので、楽しいんですよね。
小谷 みんなけっこう素の自分でいられるしね。
鯨井 うん。だから打ち解けやすかった。
小谷 ケンカもするしね。
鯨井 ケンカもしましたね〜(笑)
小谷 この子達がね〜(笑)
鯨井 ハイ…。加治とね。ものすごい些細なことなんですけど…千秋楽くらい?(笑)
城田 ちょうど本番前で。鯨ちゃん、気が立ってたから、ちょっと呼んで「舞台上ではしっかりしなよ」って言ったら、「(渋く)大丈夫です、プロですから。」って
小谷 あ〜言ってたね〜!(笑)
鯨井 や、あの、ちょっと…言わせてください、あの…
城田 機嫌が悪かったのと、海堂のキャラがマッチしちゃって、超カッコ良くなってて(笑)
鯨井 そんなことないですよ!
城田 表情とか、ホント海堂になりきっちゃってたよね
鯨井 うーん、でも確かに、役作りの必要ない日でしたね(笑)でもちゃんと、仲直りして。
小谷 今すごい仲いいもんね。
鯨井 うん、仲いいですよ!
   
——公演中の何か思い出に残っているエピソードなどは?
小谷 僕が面白かったのは、堀田さんの台詞なんですけど。クジ(鯨井くん)がブーメランスネイクを打つ場面で、「ネットの脇を通って、向こうのコートに戻った!」っていう台詞があるんですけど、堀田さん台詞がポーンって飛んじゃったらしくて「…………あんなとこまで行ったー!」って(笑)それがもうおかしくて!吹き出しそうになってヤバかった、ホント!
鯨井 ホントに!?俺、気づかなかったそれ!
城田 僕も一日台詞を間違えまして、オープニング「全国に向けて更にパワーアップを目指すなら、間違いなくパワーアップが必要だ」って言っちゃった日がありましたね。
鯨井 そりゃ間違いないよ!(笑)
城田 「パワーアップが必要ならパワーアップが必要だ」って、同じ事2回言っちゃった(笑)たぶんここ、おまえ何言ってんだ?っていうツッコミどころだったんだけど、誰にも突っ込んでもらえなくて。
小谷 突っ込めない突っ込めない、手塚の台詞なんて!
城田 あそこで突っ込んでもらえない手塚はかわいそうだよね(笑)
鯨井 僕はルドルフの5人がね〜(笑)リョーマ・亜久津のシーンで、リョーマがベンチに帰ってくるとき、海堂ってあまり歓迎してる感じじゃないと思うから、ずっとそっぽ向いてたんですよ。で、視線を袖中にやってて、ある日袖中のKENNくんがそれに気づいて、1対1のにらめっこになったんですね、その日。で、次の日になったら、1人だったKENNくんが5人に増えてて(笑)ルドルフ全員が僕に挑んできて、わずか5秒くらいで負けてしまって、ずっと後ろを向いてたっていう…しかも強いの、ルドルフが!
城田 お笑い班だもんね(笑)
鯨井 次の日、いきなり5人だよ!ずるいよ!(笑)
   
——それでは、ドリームライブについての意気込みを。
城田 大きい会場なので、みんなもプレッシャーが増すでしょうね。それから、音響の返りが…音が跳ね返ってくるのがちょっと遅いということで、僕らも多分音の取り方が難しくなってくるということや、会場が大きい分、自分達の動きも大きくしなきゃならないってこととか…。そういう、いつものミュージカルとは違う細かい部分が重要かな、と。
小谷 難しいよね。
城田 あとはもう楽しんでやるしかないですよね。仕事として当たり前のことだけこなしてもしょうがないと思うんで、どこかにちょっと余裕を持って、与えられた事と、自分のやりたい事、両方やっていけたらいいなと思ってます。
鯨井 その通り!!
小谷 4校出演するので、ライブ会場がコミックスを開いたような状態になると思うんです!それぞれのチーム同士の絡みとか、コミックスの中でしか描けなかったドラマの部分も…あったりして?(笑)
城田 コミックスの中での関係が、舞台の上でちょっと楽しい事になってたりする…ホント、ライブならではの楽しみ方があるということですね。
鯨井 とにかく出演者が多いので!そのぶん、人数に匹敵するくらい熱気があって盛り上がっていけるんじゃないかなって思ってます。
   
——現在、稽古場はどうですか?
小谷 歌がいっぱいなので、ハモリもいっぱいです!(笑)ものすごいたくさんのお客さんたちの前で、みんなちゃんと自分の音をキープできるか、まだ不安ですけど…それはもうあと数日間の稽古で、頑張ってやるしかないもんね?
鯨井 もうやるしかない!ダンスもけっこう変わってますよ。ホント、2倍楽しめると思います。
小谷 お客さんには、ホントに楽しんでいただけると思いますよ!
   
——今回のライブで、見所ってありますか?
城田 青学(せいがく)だけを見てくれということですね(笑)
鯨井 ホントもう青学(せいがく)だけを見てください!(笑)
城田 も〜他校はホントみんなキャラ強くて、ルドルフのシーンとか、不動峰のコントとか、山吹のパワーとか…青学(せいがく)、影が薄くなりそうでちょっと怖い!(笑)
鯨井 だからまあ、ぶっちゃけ露骨なひいき目でね(笑)
小谷 ホント面白いんですよ。面白すぎるんですよ、ルドルフとか、不動峰とか…
城田 でも青学(せいがく)も、歌とダンスでは他校に負けてない!からね!
   
——それでは最後に、HPを見ている方にひとこと!
城田 僕たち青学(せいがく)一同、これから足りない部分を補い合っていきつつ、一人一人成長していけるようがんばっていきますので、お客様どうか、あたたかい目、長い目で僕らを見守っててください!
鯨井 とにかく僕らは一生懸命、一生懸命、青学(せいがく)として精一杯頑張りますので、お客様はとにかく期待して、楽しみに会場へ足を運んでください。5月4日は、一緒に楽しみましょう!
小谷 今回ドリームライブという事で、ミュージカルとはまた違って、みなさん、ホント思う存分騒いじゃってください!僕らも精一杯歌って踊って、頑張りますんで、僕らといっしょにお祭りを楽しんでいただけたら嬉しいな、と。会場で会いましょう!
 © 許斐剛/集英社・NAS・テニスの王子様プロジェクト © 許斐剛/集英社・マーベラス音楽出版・ネルケプランニング
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