クローズアップ
——お互いの第一印象って憶えてますか?
柳下 最初にショーゴに会ったときは、とにかく「本当に可愛いヤツだなぁ」って思った。歳を聞いてすごく若いからちょっとびっくりしたけど、とにかくもう自分は完全にお兄さん目線です。
稽古に入ってからは…うーん、ちょっと生意気になったかな(笑)。
阪本 そんなことないですよぉ〜。
柳下 いやいや。生意気って言うのは、だんだんリョーマっぽくなってきたってことだよ。
みんなとも慣れて来てリラックス出来てるし。
阪本 「リョーマっぽい」なら安心です(笑)。
僕は初めてトモくんを見たとき「カッコイイ!」って思いました。
それと、最初から青学(せいがく)新メンバーをまとめようとしてくれてたので、頼れる人なのかなって思いました。
稽古が本格的に始まってからは結構ダンスを教えてもらうことが多くて、トモくんのお陰で上達出来たところもいろいろあります。
柳下 ショーゴは覚えがいいしカンもいいから、スムーズに教えられるんだよね。
阪本 これからもよろしくお願いします!
柳下 いいよっ!
 
——柳下さんは以前、阪本さんに“テニミュの秘密”をじっくり語ったそうですね。
 
阪本 あー、懐かしいですね。
柳下 うん。結構最初の頃だからね。
あのときはメイク室でたまたま一緒になったんだけど、ショーゴか座長っていうのもあり、可愛いいっていうのもあり、やっぱりこれから頑張って欲しいなぁと思っていろいろアドバイスしたかったんですよ。自分ができなくて後悔したことととか。
 
——後悔、ですか?
 
柳下 俺は3代目に途中から参加したんだけど、最初はどうしても自分に自信がなくて、何をするにもみんなのあとをついていくっていう感じだった。
あとでDVDで見返すとやっぱりそういうのが出ちゃってて、自分で自分を閉じ込めてるように思えて…。それじゃダメだって自信を持って取り組むようにしたら、自然に自分らしさも出せてすごくやりやすくなったし、周りの反応も返ってくるようになったんです。
だから、ショーゴにも自信を持って堂々とやって欲しいって伝えました。
誰よりもリョーマのことを研究して、いっぱいいっぱい稽古して、その稽古を自信に変えて「誰に何を言われても大丈夫」っていうくらいに自信を持って舞台に立てば、絶対結果が返ってくるよって。
阪本 話しを聞いていて、やっぱり先輩だなぁって思いました。
自分を出していくことで結果がついてくるっていうのはすごく励みになったし、ホントに「頑張ろう!」と思ったし。テニミュのお客さんは頑張ったところをしっかり見てくれるよって言われたのも印象的でした。
とにかく自信を持って元気一杯にやればいいんだってわかったので、あのときお話し出来てよかったです。
——では、青学(せいがく)全体の印象はいかがですか?
 
柳下 4代目青学(せいがく)はすごくやる気を感じさせるし、みんな稽古にもすごく早く来てるんですよ。でもまだちょっと時間をうまく使い切れてないような気もするけど。
阪本 それは自分でも思います。なんかこう…もっと効率よく出来るはずだぞって。
今までの自分を振り返ると、一生懸命やっていてもどこかで「これくらい出来てれば大丈夫」って、ちょっと余裕を残したところまでやったら自分で終わりを決めてたような気がするんです。
でもテニミュの稽古をしてると常に「もっともっと」って思うし、考えているところまで出来るようになるには、同じ時間でもさらに濃い過ごし方をしないといけないって感じます。
終わりなんか決めず、今まで超えたことのない限界までいかなくちゃって。
柳下 そうなんだよね。だから「稽古場にいても何をしたらいいかわからない」ってときは、どんどん聞いて来て欲しいんだ。
自分もそうだったからすごくわかるんだけど、とにかくこっちから動いていかないと何も始まらないし。 正直、一番始めに4代目を見たときは「大丈夫かなぁ」ってちょっと不安に思ったりもしたけど、今の青学(せいがく)の雰囲気、いいと思いますよ。
ダンスでわからないところとか僕もつきっきりで教えたりしてるし、日々の積み重ねで着実に伸びてるから。この前も改めてみんなのダンスを見たとき、すごくうまくなってるって感じてうれしかった〜。
阪本 ホントにみんなのやる気にはすごく刺激されます! ダンスにしても、出来ない人が出来る人のアドバイスを真剣に聞いて、受け止めて、一緒にひとつひとつ稽古していってるので、お互いの力でみんな一緒にうまくなっていけてるんだと思います。
 
——リョーマは今回田仁志戦というハードな試合が待っていますね。
 
阪本 そうです! リョーマはどんなにハードな試合でも、途中で「どうやって勝つか」っていうのを必ず探すんです。 そして「最終的に勝つ」というのがリョーマ。
試合の中でいろんな戦略を練って、冷静に勝ちにつなげていく。
田仁志はすごくパワフルで感情表現の大きなキャラクター。 リョーマと正反対のタイプですよね。
だからこそ、田仁志が燃える程にリョーマが冷静になれば、そこの対比で自然にリョーマがクールでカッコよく見えると思うんです。
相手を利用して、自分をよりカッコ良く見せちゃう(笑)。
ダンスも、ビッグな田仁志とリョーマの体格の差で逆にリョーマを目立たせていけるよう、グイグイ田仁志に立ち向かって行きたいなって思います。
 
——相手の存在を利用して自分を際立たせる…まさにリョーマの戦略ですね! 今から2人の対戦が楽しみです。 では、海堂は今回どのあたりを見せ場にしていきたいですか?
 
柳下 すべて(笑)。でも、ホントに「自分が出てるところは全部見せ場にしていくぞ」っていう気持ちですよ。あとはやっぱりダンスかな。ダンスはもう全力をかけてますから、とにかく頑張って踊って行こうと思ってます。
 
——4代目青学(せいがく)を象徴する新しいナンバーもあるだろうし、ダンスと共に、歌への期待も膨らみますね。
 
柳下 今回、歌もかなり丁寧に稽古してますからね。「ここまで出来ればよし」じゃなく、「ここまで出来るんだからもっとひとつひとつをしっかり歌おうよ」っていう気持ち。
最初なんで、元気を大事にして自分たちのエネルギーを放出しつつ、コトバもしっかりと伝えていけるように歌っていきたいです。
阪本 悲しかったり楽しかったり、歌に込められた感情になり切って歌うとすごく気持ちいいし、みんなで歌うのって最高ですね。歌、大好き!
トモくんの言う通り、コトバを大切にして…歌詞の中にそれぞれのキャラクターの特徴やいろいろなドラマが込められているので、そこもしっかり聴いてもらえたらうれしいですね。
 
——では最後に、あらためて冬のテニミュにかける意気込みをお聞かせください。
 
柳下 そうですね、まずはやっぱり4代目青学(せいがく)のひとりひとりに注目して欲しいし、比嘉メンバーとか、新しくテニミュに加わったキャストのことをしっかりと見てもらいたいです。
比嘉のチームワークやひとりひとりの個性もすごくらしさがあるし、青学(せいがく)も、それぞれが自分でキャラクターを創りあげているので、4代目としてのカラーを感じて欲しいです。
自分的には裕一郎とのWキャスト、お互いにいいところを盗み合って高めていきますので、そこもぜひ楽しみにしていてください
阪本 僕は、みんなで頑張ってきたことが舞台の上で“熱”になって、お客さんにも大いに感じてもらえたらなぁと思っていますし、みんなが同じ気持ちで舞台を創って行けたら、そういう想いは絶対伝わるって信じてます。
もっともっと密度の濃い稽古を重ねて、本番のステージでは全キャストがひとつになれるよう、一生懸命頑張ります!
  ©許斐 剛/集英社・NAS・テニスの王子様プロジェクト © 許斐 剛/集英社・マーベラスエンターテイメント・ネルケプランニング
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