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ロッペン准教授の歴史コラム その弐

『幕末Rock』ファンの皆様
早くも2回目の登場となりますロッペンであります!

SUGAR教授殿は、いまごろ咸臨丸とポータハン号が入港した
サンフランシスコのあたりで史蹟巡りを楽しんでおるのであろうな。

いいでありますなあ。

ロッペンも教授殿のお供として随行したいであります!

そんな妄想はさておき、ロッペンの歴史コラム
今回のテーマは、「相棒」であります!

「相棒」なんとよい響きなのか!
私もSUGAR教授殿の相棒と呼ばれたいですぞ!

歴史上「相棒」と呼ぶに相応しい2人が、
幕末時代に存在しているのを知っていますかな?


『幕末Rock』ファンの皆様はすでに「坂本龍馬殿」のことは、ご存じですな。
歴史に興味がない方でも一度は耳にしている有名人であります!

なぜ、龍馬殿が有名人かというと、
江戸幕府を倒すきっかけを作ったからなのですぞ!


龍馬殿は幕府を倒すために、まず幕府と対抗できる大きな力を持った
薩摩藩と長州藩の同盟を成功させるのであります!

世に言う「薩長同盟」ですな!

しかしこの同盟、犬猿の仲であった薩摩藩と長州藩が手を結ぶなど、
絶対できないと当時の人たちは思っていたのであります。

それを、間をとりもって同盟を結ばせた…!
その功績が龍馬殿を有名にさせているのでありまする。

しかしこの同盟、龍馬殿ひとりでは、決して成功できなかったのであります!

そう、龍馬殿の「相棒」である「中岡慎太郎殿」という
同じ土佐藩の同志の影の活躍がなければ、
薩摩藩も長州藩も手を結ぶのにもっと時間がかかったと言われているのであります!

中岡慎太郎

龍馬殿は最終的に薩長同盟を成功させたのでありますが、
それは、中岡殿が長州藩の要人と薩摩藩の要人と
何度も下交渉した結果であると考えられているのであります!


龍馬殿の輝かしい功績の陰には、
中岡殿という同志の存在が不可欠だったんですな!

しかもですぞ…2人は、ほとんど打ち合わせなし、
ただお互いを信頼しながらこの同盟が日本の未来につながると信じ、
一心不乱で日の本を走り回っていた
のでありまする!

なんという熱情(パッション)!!!!!!
まさに最高の「相棒」でありまする!!!!!!


ちなみに同郷で同年代の2人でありまするが、
性格は正反対なんですぞ。

勉強好きな中岡殿に対して剣術好きな龍馬殿。

身長も長身の龍馬殿に対して、背の低い中岡殿、
見た目も凸凹コンビでありました!

そして龍馬殿が海の人なら、中岡殿は山の人。

龍馬殿は「海援隊」を結成し、中岡殿は「陸援隊」を組織したのであります。

桂浜の龍馬殿の銅像、室戸岬の中岡殿の銅像は
「向き合っている」といわれていますが、
実はまったく反対を向いているのであります!

お互いに背中を任せ、未来へと前へと突き進む…
自分はそんな2人の姿が想像出来るであります!!!


2人にはこんなエピソードもあるんですぞ!

中岡殿と言えば、笑顔の写真が有名ですな。
しかし、なぜか写真の左半分が黒く消されているでありまする。

その場所には何があったのか…気になりますな!?

実はですな…写真を撮った時に隣に芸者がいたようで、
そこを削るように忠告したのが龍馬殿だといわれているのであります!


「相棒」の気遣い…というやつでありますな、うんうん。
自分も見習うであります!
SUGAR教授殿!写真の修整はおまかせあれ!!!

そんな息ぴったりな龍馬殿と中岡殿ですが、
歴史の運命はこの2人に悲劇的な結末を用意していたのであります…!


「権威を取り戻そうとする幕府」「それを阻止しようとする薩摩藩他」
そんな2大勢力の間で、2人は幕府対抗側の連携に力を注いでおりました。

中岡殿の「陸援隊」と龍馬殿の「海援隊」、土佐の2枚看板はこの頃は
相棒同士として確かな友情と信頼を築いていたのでありますが、
「大政奉還」によって事態が変わってきたのであります!

龍馬殿は徳川慶喜を新たな政権でも残そうと考えましたが、
中岡殿は役に立たない旧勢力を残すことに反対したのでありまする。

「相棒」の歯車に、少しずつズレが生じてきたのであります…。

そして運命の11月15日京都。
奇しくも龍馬殿の誕生日のこと…。


近江屋に2人を狙う刺客が襲い掛かるのであります。

龍馬殿はその場で死に、
中岡殿はその2日後に息を引き取りました。

有名な「近江屋事件」でありまする。

龍馬殿は自分が斬られて朦朧とする中でも中岡殿を気遣い、
歯車は狂っても、最後まで2人は「相棒」でありました。


京都東山には2人の銅像があります。

立って遠く理想を見つめる龍馬殿と、
座って足元の現実を見つめる中岡殿。

2人の「相棒」の像であります。

それでは最後に、中岡殿の名言を記載したいと思いまする。
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志とは 目先の貴賤で動かされるようなものではない
 
今 賤しいと思えるものが明日は貴いかもしれない
 
君子となるか小人となるかは家柄の中にはない
 
君 自らの中にあるのだ

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自分も目先の価値観に左右されずに、
己の価値観にしたがって
生きていきたいであります!

旅先で史跡巡りをしている教授殿のように…。

今回もご覧いただき感謝するであります!!

ではまた次回よろしくお願いいたしまする!!

押忍!押忍!押忍!