ストーリー

「2本の美しいサクラの木があった」親子のような2本の木……。だが子サクラが急に枯れ初めてしまう。離れて立つ我が子に自らの「気」を送るため、親木は夏になっても満開の花を咲かせていた。ある日、「気」の通り道である高台に高層マンションが建築されてしまう。寸断された気は飛散し、それを喰った妖怪たちが動き出した。
妖怪に狙われる謎の転校生・七海との出会いによって少年の日常は急にその姿を変えはじめる。何もわからないまま、それでも必死に走り回るしかない少年を中心に、ナミダと桜と少女を巡る 止まらない物語が始まる。真夏の空にナミダが舞うとき少年は 死にゆく桜を救えるのか。来年の春はきっと……。