電脳オタクプロレスラー菊タローのエルダールその日暮らし日記 | 卯月鮎のエルダール探索録

卯月鮎のエルダール探索録

第7回 ギネヴィアとカシアス、いざ最終決戦へ

凍てついた生者なき都で……

メニュー画面のマップを開くと、次に行く場所が赤く表示される。迷ったらこれ

■命尽きても襲い来る者たち

 魔法キャラとして生き抜くことを決めたギネヴィア。プリーストやメイジ、アンカーに転職して、スキルポイントを稼いでいく。

 マップを見ると、次に向かうべきは「死者の都」という場所らしい。 雪山の奥へ分け入って細い脇道を進むと、墓に囲まれた入り口が!  死者の都とは、その名の通りアンデッド系モンスターが巣くうダンジョンだった。 スケルトンやナイトメアがワラワラ。特にナイトメアには物理攻撃が効かず、槍使いカッシーの舞もキレがない。

■死者たちに有効な魔法とは?

 ここで威力を発揮したのが、無属性魔法「レイ」。何十発叩いても倒せなかった敵が2発で天国へ。どんだけまぶしい光なんだ。 取調室で刑事が当てる電気スタンドくらいか?

 カッシーから主役の座を奪ったこともあり、魔法ってありがたいなあとしみじみ思う。 といっても、魔法耐性が高い敵の前では途端にちっぽけな存在になるが……。

 で、調子に乗ってガンガン敵を倒していると、レベルが上がる上がる!  この場所は魔法キャラにとって、格好の狩り場のようだ。北に位置しているのでさしずめ北の漁場か。

そろそろ育成も最終段階へ
■どのスキルを極めるか?

 ここでいったんスキルを見直そうとヴェストリアの街に戻る。スキルポイントが貯まってきたので、それを有効に振り分けたい。

 本作のスキルはツリー方式で、あるスキルとあるスキルのレベルを上げると上位スキルが出現する、といったシステム。 スキルポイントは1レベルにつき1しかもらえないので、無駄遣いは禁物だ。

 今のギネヴィアの狙いは、メイジのパッシブスキル「コントラクト」。 これはMPの消費量は増えるが、魔法の威力が上昇するという魅惑的なスキル。 しかし、このスキルの出現条件がなかなかに厳しく、コントラクトのレベルをMAXにするには、もう少し経験値稼ぎが必要だろう。

■最新防具ファッション2010!?

before:清楚な感じの姫ギネヴィア。舞踏会のドレスコードも楽勝でパスしそう


after:こちらが変身後。パッと見処刑人。武闘会の予選も楽勝で免除されそう

 最終局面に備えて、武器・防具も強化したいところ。そういえば、せっかく女性キャラを選んだのにお洒落を楽しんでないなぁ。

 ヒラヒラしたフェミニンな衣装(防具だけど)、ゴスっぽい衣装、 気を抜いたら血だらけになりそうなトゲトゲしい衣装と、ひとしきりファッションショーを楽しむ。

 中にはまるで、「えっ裸!?」と二度見するような「羅」なる防具もあるとか……。己の肉体こそが鎧ということか?

 なんて書いてたら、ついさっきその“羅”を見つけた! ……でも、男性用装備でギネヴィアには不要。 ちょっとガッカリ。いいよ、カッシーに無理やり着せるから。

溶岩地帯を抜け、そしてラストへ……

左側に赤く見えるのが溶岩のダメージゾーン。わからないで踏むとかなりHPが減るので驚く

■洞窟に潜む意外な敵とは?

 まあ、いろいろやりたいことはあるが、完璧な育成は2キャラ目に譲るとして、先に進むとしよう。 お次は「溶岩洞」。寒々しい死者の都と違って、真っ赤に流れる溶岩がいかにも熱そうだ。

 ここで最強なのが見えない敵!? 何も攻撃を喰らっていないはずなのにHPがどんどん減っていく。 これにはパニック。透明な敵がいるのか? それともヒルが体に吸い付いてる? いやいや、空気が熱くてサウナ的限界状態?

 などと必死で悩んでいたが、しばらくして気がついた。 足下の地面の色が他より赤く、煮えているではないか……。 見えない敵の正体はモンスターではなく、溶岩のダメージゾーンだったのだ!  (って単なるマヌケ。すぐに気づけよ)。わかってしまえばなんてことない、避ければいいだけ。

■寝るな、寝たら焦げるぞ!

 ところが、カシアスにはその旨は伝わらない。 敵を倒すのに夢中なカッシーは、いつの間にか赤いエリアに踏み込んでガスガスHPを減らし「グオーッ」と溶岩の上にご就寝。あんた顔が焼けるって。

 会話を妄想するに
ギネ「カッシー、それ以上行ったら危ないって」
カシ「え、何スか? 平気ですよ。敵がいるんで行ってきます! アチチチッ、ヘンだなあ。グエェ〜」
これが幾度となく繰り返されるのだから、ちょっとしたコント。彼は体を張る芸人さんです。

■ここから先はあなたの目で

最終ダンジョンへ突入! クリアはもう目の前!? しかし、立ちはだかったのは……

 苦労しつつ溶岩洞を抜けると、ついに「最終ダンジョン」へ。 ワープゾーンから2階に上がり、仕掛けを解いて扉を開ける。そこに現れた敵とは……。果たしてギネヴィアとカシアスは、無事にこの旅を終えられるのか?

 というわけで、週刊マンガの打ち切りのごとくラスボスへたどり着く前にこのリポートは終了。さすがに全部書くわけにはいかないでしょ。

エピローグ、最後のご挨拶
■いつの間にか染みわたる滋味

 通して遊んでみた印象は、決して派手さはないけど、ジワジワ引き込まれ、 気づくとハマっているという黒糖蒸しパン(これが懐かしい味!)のようなタイトル。

 もちろん、もう少しこうだったらいいのにという部分はあるが、それは次回作へのお楽しみ。 ひとつ、確かに言えるのは、私はこのエルダールの空気(とカッシー)がとても気に入ったということだ。

■乱文乱筆、ただ夢を見たと思ってお許しを

 最後に、全7回にわたってお付き合いいただいた読者の皆様に感謝。 行き当たりばったりのプレイで、ほとんど参考にならなかったと思うが、これを反面教師に、緻密かつ独創的に最強キャラ作りに励んでいただければと。

 ヴァルハラとは、北欧神話で戦士たちの魂が待機する館。 ファンタジーとゲームを両手に装備した私の魂がそこに運ばれるかはわからないが、また、いつかどこかのヴァルハラで。

卯月鮎(うづき・あゆ)

ゲームコラムニスト・書評家。週刊誌やゲーム専門誌で活躍中。
著書に、中学生にファミコンを遊ばせる『はじめてのファミコンなつかしゲーム子ども実験室』(マイクロマガジン社刊)がある。
また、海外ファンタジー小説の解説も手がける。