空知郡栗沢町の万念寺には髪の毛が伸びる不思議な人形が安置されている。知る人ぞ知るお菊人形だ。
この人形は大正8年に3歳で病死した同町の鈴木菊子ちゃんが 生前、宝物のようにかわいがっていた日本人形。
菊子ちゃんの死後、仏壇に飾っていたが、まるで生きているかのように髪が伸びはじめた。
そして菊子ちゃんの遺族が遠くへ転居する事になり、菩提寺の万念寺へ預けられた。そのとき、すでにおかっぱ頭だったのがすでに耳を隠す程度に伸びていたというが、その後も髪は伸び続け今では肩の下のほうまで達している。
そればかりか、かつて固く結んでいた唇も、いつしか開くという不思議現象も起こっている。まさに奇々怪々のお菊人形なのである。

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