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プロローグ

講和条約


 我が<連合国>および<帝国>は、
 両者間の愚かなる戦争が、世界に多大なる悲しみをもたらした責任を取り、
 以下の決定を持って、世界の回復に努めることを宣言する。


 一、<連合国>は、その領地の三分の一を<神々>に捧げ、
   永久に解散することを宣言する。


 一、<連合国>は、<福音書>に書かれた<神々と人類との聖なる契約>
   ――すなわち、千年ごとに<神々>が地上に降り立ち、
   信者たちに<祝福>を与えるとの契約――を真実であると認める。


 一、<帝国>および<連合国>は、<福音書>を管理・保有する<法王庁・教皇>を、
   地上における<神々の代理人>と認める。


 一、<法王庁・教皇>は、<連合国>より捧げられた土地を<新たな教区>と定め、
   これをその他<教区>と同様に管理することを宣言する。


 一、<法王庁・教皇>は、<神々の代理人>として、
   これら神々の土地である<教区>を、
   <神々>の望む形に導く責務を負うことを宣言する。

   しかし、<帝国・領土>および、停戦時、既に<帝国領>として譲渡された、
   <連合国・領土>の残る三分の二については、この限りではない。


 一、<帝国>は、<帝国・領土>を<人間の世界>と宣言する。

   <帝国・領土>は、<人間>のためだけに存在し、活用されるものであり、
   そこには、<神々>のいかなる意思も干渉しないことを宣言する。


 以上の宣言が、<神々の代理人>たる<法王庁・教皇ヨナタ二世>の元で、
 正しく取り交わされた証として、それぞれの全権委員は、この条約に署名調印を行った。

 聖暦720年3月9日、<法王庁・聖都>にて。



 神々と平和のために、
   法王庁 第十三代教皇 ヨナタ二世
   連合国代表 カール・アドリアネス
    レッセル・ド・クーバン

 帝国と人民のために、
   帝国初代皇帝 ヴァイル・ヴァンゼース・ヴァンダール

 調停者、
   法王庁 第十三代教皇 ヨナタ二世
   帝国皇女 ロズマリン・ヴァンゼース・ヴァンダール