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 次々にキャストがやってくるスタジオ内は、この日初めて顔を合わせる人同士が初めましての挨拶をしたり、すでに知っている人同士が久々の対面に盛り上がったりと、終始にぎやか&なごやかムード。比嘉中メンバーも加わって撮影にもますます熱が入る中、引き続きみんなの素顔を追いかけました。

 4代目越前リョーマを務めるのは、リアル中学生の阪本さん。ジーンズに赤系のネルシャツという等身大のカジュアルファッションが、ナチュラルな雰囲気にピッタリです。
「洋服はキレイな色が好きですね。今日のポイントは…なんとなく?(笑)。あ、でも最後は“リョーマもこのシャツが好きそうだなぁ”って思って決めました」
 撮影後はパソコンのモニターでしっかり写真チェック。今日の出来はどうでしたか?
「うーん。もっとカッコ良くならないと(笑)」
 まだまだ育ち盛りの阪本さん。頭に思い浮かべているのは、先ほど「大人っぽい雰囲気で憧れる」と教えてくれた、手塚役の渡辺さんの姿かも!? 
「テニミュは本当にカッコイイ。歌いながら踊るのは体力も必要だし、ミュージカルだからもちろん芝居力も必要。苦手なダンスもバリバリに猛特訓して、観に来てくれた人たちに“この舞台、いいなぁ”って思ってもらえるようなステージにしたいです!」
 ちなみにリョーマと自分との共通点は「負けず嫌いなところ」。
「リョーマは自分に自信があって、プライドが高くて、生意気なヤツ。一方で強くなるために人一倍努力してて…凄いですよね。僕はこれが初舞台。とても緊張してるけど、すごくワクワクしてもいます。不安は稽古を積むことですべてなくせるはず。いい舞台になるように頑張ります。みなさん、稽古を通して成長した僕をぜひ劇場で観てください」
 リョーマは常に“上へ行く”のみ。その成長ぶり、しっかり観せてもらいます。

 スカルモチーフのワッペンがついたアーミージャケットが目を引くのは、乾貞治役の高橋さん。インナーはジャケットに合わせて購入したおニューです。
「ロックが好きなので、ロックテイストでコーディネートしました。テーマは自分、かな。チラシを見る人にも自分らしい雰囲気を知ってもらいたかったので」
 乾メイクの撮影では鏡の前で「誰だ?」と思ったものの、出来上がった写真を見たら自然に「似てるなぁ」と思えたそう。
「一番似てるのは、頭がいいってところですね…あ、シーンとしてる! いやいやここは突っ込むところですよ〜(笑)。でも、直感か理論かで言うとやっぱり理論で行動するほうかな。僕、結構細かいんです。乾ノートはたぶん…自分の“反省ノート”になりそう」
 元々ダンスが好きだった高橋さん。「ダンスを通じてみんなでひとつのことを成功させる喜びを知った」という今の目標は、青学レギュラーとしての輪を大切に、カンパニーみんなで舞台を成功させること。
「ミュージカルで大事なのは“チームプレー”。みんなの努力の結晶を観て欲しいですね。青学(せいがく)メンバーは面白そうな人が多いから、僕もその中で個性を出しつつ切磋琢磨していければ。役者としては僕の個性と乾の個性をうまくミックスして生まれたキャラクターを観て“乾って面白いな”“凄いヤツだな”って思ってもらうのもひとつの目標です」
 もちろん「理論派でも最後はハートが勝つ。それが乾」と鋭い“分析”も忘れません。

「ファッションはタイトなスタイルが好きですね」という海堂薫役の平田さんは、パープルのTシャツに濃紺ストライプのジャケット姿。私服での本格的なスチール撮影は今日が初めてということで最初こそ緊張していたものの、カメラマンさんが話しかけながらシャッターを切ると、その要求に持ち前のカンの良さで素早く応え、撮影はとてもスムーズに進行していたようです。
「カメラマンさんに“力を抜いて、リラックスして”って言ってもらったので、硬くならずに出来ました。写真を見ると…なんか、自分じゃないみたいな気がしますね(笑)。僕にとってはこのテニミュが初舞台になるので、今はとにかく“やってやろう!”っていう気持ち。もちろん、芝居も歌もダンスもこれが初。ホント、毎日が初めて尽くしですね」
 海堂のコスチューム姿にも新たな自分を発見したとか。
「一応ポーズなんかも研究したんですけど。そうですね、自分の海堂はカッコ良く“色気”を出せたらいいかな、と思ってます。ダブルキャストとなる柳下大さんからも、海堂として様々なことを吸収していきたいです」
 スポーツはサッカーとバスケットの経験があるので、スタミナには自信アリ。今はハードなダンスレッスンに備えて、身体の柔軟性を養うのが課題。
「すべてが見たことのない世界。そこから自分なりに感じたものを出していければ」
 “やれることはすべてやる”。五感を研ぎ澄まして稽古に挑みます。

 比嘉中トップバッターは、平古場凛役の齋藤さん。黒のタートルとブラックジーンズのタイトなラインに柔らかな髪の表情が映えています。大振りアクセとのバランスも絶妙。
「普段から洋服は黒や白が多いですね。今日はけっこう考えた末にシンプルに行き着きました。ペンダントはこういうゴツイのも好きだし、繊細なカンジも好き。アクセサリー、友だちと一緒に作ったりもしてるんです。自分でデザインを考えるのは楽しいですよ」
 黒いソックスは五本指ですね?
「ん…気のせいです(笑)。いやいや、しっかり見てますねぇ(笑)。僕、元々スポーツをやってたんですけど、五本指ソックスはしっくりくるんでもうずっと愛用してます」
 私服撮影とはいえ、やはり平古場の存在は意識していたという齋藤さん。今日はゆるくない表情とシックな雰囲気を大切にしてカメラの前に立ったそう。
「平古場はクールでカッコイイキャラだと思うんですけど、そのクール具合って言うのもどこまで行けばいいのか研究中で。もともと平古場が持っている味、原作の雰囲気をどう生かしていくか。“ワル”ではないけど、そういう空気も結構あるし…。うん、齋藤ヤスカ×平古場がいいモノになるよう、準備は着々と進めてます。本番でどんなふうになっているのか自分も楽しみだし、観に来てくださるみなさんにも楽しみにしていてもらいたいですね」
 課題はズバリ“ダンス”。持ち前の身体能力を最大限発揮しつつ「舞台に映える表現力を身につけて周りとバランスのとれたダンスに仕上げていきたい」と語ってくれました。

 続いての比嘉中メンバーは、甲斐裕次郎役の篠谷さん。ホワイトシャツ&グレーベストにブラックタイという、スタイリッシュな出で立ちです。
「えーとテーマは…“キメてきちゃったかな”ってカンジで(笑)。ポイントはこの(ベストの裏地はヒョウ柄!)見えないおしゃれ、とか? 自分で一番気に入ってるのは黒のネクタイ。シンプルでいいですよね」
 好奇心いっぱい! というイメージの大きな瞳の篠谷さん。撮影では意外にも“半目”になってしまうクセがあるそうですが、「今日は大丈夫でした」とのことでひと安心。
「舞台経験はありますけど、ミュージカルは今回が初めて。ブレイクダンスをやってたので踊るのも好きだし、本番に向けて日に日に楽しみが膨らんできてます」
 甲斐の第一印象は“クールですかしてるヤツ”。でもキャラ撮影を終え、甲斐のキャラクターを研究するうちに、“比嘉の中で一番元気なヤツ”と感じるようになったそう。
「クールにし過ぎず、元気でお茶目なところを出していければ。あと、甲斐のフォームは“サウスポーの逆手”という特徴があるんですけど、自分は右利きなのでそこもカッコ良く決められるように練習していきたいですね」
 最大の楽しみは試合シーン。全力で闘いたいと思いを馳せる。
 勝負はとにかく「気合いが一番!」と、早くも気持ちは戦闘モードに突入です。

 私服撮影の最後を締めくくるのは、比嘉中・田仁志慧役の松崎さん。白いシャツに黒いジャケットを合わせた大人の装いです。
「自分らしくシンプルに。とはいえ、いつもよりキレイめのよそゆきですけど(笑)」
 田仁志は『テニスの王子様』の中でも“初の悪役”と呼べる程キャラの立った手強い存在。だからこそ、決まったときは思わず「来たーーっ!」と気合いが入ったそう。
「ワル系、キャラ系は僕の得意分野(笑)。テニミュの中でも唯一、カッコイイとは違う突飛なキャラが田仁志ですからね。僕にしか出来ない田仁志をやってやる!という気持ちです」
 舞台経験は豊富な松崎さん。稽古は「“少年になった気分で”取り組みたい」とも。
「毎回新しいことに挑戦できるのが役者の醍醐味ですが、今回、僕にとっての初挑戦はダンス。自分が舞台で踊るなんて楽しみですよ。とはいえ、楽しみと不安だったら今は不安のほうがちょっと大きいかな。みんなに迷惑かけないよう頑張らないと。本番では“ワルいヤツらだなぁ〜”って、それこそ石投げられちゃうかもってくらいに比嘉中メンバーの凄みとキャラを最大限に出して前へ前へ…あ、本当はみんないいヤツですからね(笑)。でもそれくらいに…そう、命をかけて比嘉中メンバーを、田仁志を演じるつもりです」
 テニミュの魅力はしっかりと練られた構成と、歌にダンスに芝居にと観る側に気持ちをアゲさせる要素がぎっしり詰まっていること、という松崎さん。そのステージに演者として参加する悦びは、今日の撮影の笑顔にもしっかりと映し出されていました。

以上、2回に渡ってお送りした冬公演速報チラシ撮影の模様、いかがでしたか?
冬公演の公式ホームページは、10月15日(月)スタート予定!
これからもキャストのみなさんのさまざまなシーンをレポートしていきます。
どうぞお楽しみに!

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©許斐 剛/集英社・NAS・テニスの王子様プロジェクト © 許斐 剛/集英社・マーベラスエンターテイメント・ネルケプランニング