電脳オタクプロレスラー菊タローのエルダールその日暮らし日記 | 卯月鮎のエルダール探索録

卯月鮎のエルダール探索録

第2回 試練の山道を越えて、新たな種族との出会い

初クエストで組んだ相棒
■祝・初クエスト!

 アドルに依頼されたクエストをギルドで受ける。 これが初めてのクエスト。どんな内容かとおそるおそる見ると……“ヘア(野ウサギ)を5匹倒せ”というもの。 ウサギ狩りとはなんだか拍子抜け。でも、獅子搏兎。獅子はウサギをも全力で狩るという。本気で行きますか。

■手加減を知らない男、カシアス

頼もしい相棒、赤髪のカシアス。1章では他に4人の傭兵が登場する

 外に出ると1人の男が立っていた。その名はカシアス。 彼もまた依頼を受けた冒険者らしい。片手剣を操る戦士カシアスとヘア退治。 大の男が2人してウサギを追いかけ回す光景は、ほんのりユーモラス。

 しかし、このカシアスという男、なかなかデキる。 こちらがヘアを斬ろうと近づいた瞬間、後ろからダッと抜け出して、獲物をバッサリ。 はっきり言って、5匹中4匹が彼の手柄。カシアスの辞書に「接待プレイ」という言葉はない。経験値はもらえるからいいけど……。

■傭兵は死なず!?

 このクエスト後、カシアスは傭兵となり、酒場で雇えるようになった。本作は、NPCの傭兵といかにコンビネーションを取るかもポイント。 自分が死ぬと街に強制送還され、ペナルティとして、持ち金やアイテムが減る。だが、傭兵は死んでもその場で徐々にHPが回復し、最大値の半分まで来ると復活! これなら敵は傭兵に任せて、自分がサポートに回る作戦もアリだ。ちなみに同時に雇える傭兵は1人。仲間というより相棒という感覚だろう。

いざドワーフの砦へ旅立たん

装備はWeight(重さ)にも注意。上限をオーバーすると装備できない


驚くほど軽装になったアーサー。これで魔物と戦うなんて、ある意味スゴい

■バラエティ豊かな武器・防具

 依頼主のアドルに、クエストが終わったことを告げると、今度はドワーフの砦へ行ってほしいとのこと。 ワールドマップで見ると、目的地はかなり遠そう。とりあえず装備をととのえるべく武器屋へ向かうとしますか。

 う〜ん、すごい品揃え! 武器・防具の種類にしばし感心。設定されているパラメータも多種多様だ。防具は男女別に分かれ、装備すれば外見も変わる。

 オーソドックスな戦士風、貴族風、ウエスタン風(ここはファンタジー界の裏原宿か?)。 買って装備しないと見た目がわからないのが少し残念だけど、これ、お洒落にこだわったら相当やり込めそう。危険な匂いがする。

 私なんか、適当に選んだばっかりに、チューリップハット似の帽子が効いて、まるで高尾山に来た観光客のよう……。 剣よりもカメラが似合う。お金ができたら変えよう。

■峻厳たるリハノス山岳を行く

フィールドに起伏があって雰囲気が出ている。あわてず登ろう!

 さっそく、雇ったカシアスとともに街を出る。 草原をガンガン進むうちに岩場が増えて、景色も変わってきた。橋を渡ると、ここから先は本格的な山。気持ちはますます高ぶる。

 それにしても険しい岩山は段差がキツい。ダッシュしていれば自動だが、通常はCボタンで登る(降りる)。 どこを登れるのかわかりづらく、山中をウロウロ。「ヒャヒャヒャー!」と魔物化した盗賊ロバーがワラワラ現れ、逃げるこちらを執拗に追う。助けて……。

 でも、迷っているうちに次第に道を覚え、馴染みの場所も増えてくる。“ナビがついて移動も楽ちん”じゃないのが本格的。 地形を覚えるのも冒険者の重要な仕事なのだ。

鉱山の奥に潜む陰謀
■ドワーフの砦に到着!

 やっとこさドワーフの砦に着くとイベント発生。 でっぷりとしたドワーフが、女の子を追いかけている。いざ戦闘か? と構えるも……(見てのお楽しみ)。

 ドワーフの砦ノルズは、岩山の中腹にある頑丈な石の建物でできた街。 まるでポタラ宮のような風情がある(行ったことないけど……)。とはいえ、長らく人間と没交渉だったため、とても閉鎖的。最初はギルドも酒場も使えない。

■ヒロイン・アマンダラの苦悩

グランドドワーフのアマンダラ。気が強い性格だが優しい一面も

 実は、ドワーフには2種類いる。地下王国出身のずんぐりむっくりとしたストック。これはオーソドックスなドワーフのイメージに近い。

 そしてもう一種が地上に移住し、ほぼ人間の姿となったグランド。 先の大戦によってこの2種が同じ場所で暮らすという設定がファンタジーファンの私には興味深い。ハイエルフと森エルフといったイメージか?

 住人に話を聞いて回ると、ドワーフのヒロイン・アマンダラの両親は、ストックドワーフの族長に廃坑送りにされ、死んでしまったという。 多分アマンダラは恨みに思ってるんだろうなぁ…。

■地下鉱山で大ピンチ!

カシアスの必殺技が炸裂! 攻撃してゲージがたまると発動する

 その後いろいろあって、街の地下にある鉱山のボス戦に挑むことに。鉱山の最深部は地下4階。 行けば行くほど手強い敵のオンパレード。ジャイガントに、オルクに、なんか大型の敵に……。

 もう、このごろはすっかりカシアスさまさま。時々出してくれる必殺技が頼みの綱だ。 自分は足手まとい……。ギリギリの戦いになると、シーフらしさを生かすのは厳しいか。

 そして、とうとうボス戦。現れた相手は……迫力満点、デカい! 自分はヤツの膝ほど。最初は腕の振り下ろし攻撃にびびって逃げ回るのみ。

 意を決して斬りにいくが、ダメージは「1」。おいおいアーサー。ならばせめて盗みだ、とうっ! 「Miss」。軽く失笑……。一体どうなる?

 来週はボス戦の顛末&エルフの里&ホビットの集落の予定。乞うご期待。

卯月鮎(うづき・あゆ)

ゲームコラムニスト・書評家。週刊誌やゲーム専門誌で活躍中。
著書に、中学生にファミコンを遊ばせる『はじめてのファミコンなつかしゲーム子ども実験室』(マイクロマガジン社刊)がある。
また、海外ファンタジー小説の解説も手がける。