電脳オタクプロレスラー菊タローのエルダールその日暮らし日記 | 卯月鮎のエルダール探索録

卯月鮎のエルダール探索録

第4回 ついに第2章突入! 受け継がれる想いと絆

戦場に咲く小さな幸せの花
■ギルドから突然の依頼

 赤髪の青年傭兵カシアスとともに、星のカケラを集めるアーサー。ヴェストリアに戻ると、ギルドのおばちゃんから声がかかった。 なんでもじきじきに依頼があるそうだ。

 「トカゲイチゴの実」「光り花の露」「風切り草」という3つのアイテムを集めてこいとのこと。 「まさか私の頼みは断らないわよね」的な押しの強さで、有無を言わせぬおばちゃん。こういうおばちゃん、親戚にいるわ……。

 仕方なく、もう一度あちこちを回る。それはアーサーのモテモテ紀行だった。 各種族の女の子と急接近! 人生にはモテ期が3回あるというが、盆と正月がいっぺんに来た感じか。

■世話焼きおばちゃん現る!?

いい味出してるおばちゃん。このゲームの登場人物たちは、いずれも存在感を放っている

 依頼の品を集めて、おばちゃんに持っていくと報酬としてイヤリングをくれた。そこでおばちゃんは言い放つ。 「どこかのいい子にプレゼントしな。いるんだろ、気になってる子が」。なんたるおせっかい……。ギルドの人かと思ったら、結婚相談所の人だったんかいっ!

■結婚相手によって変わる能力

 実は、ヒロインの誰かと結ばれて、生まれた子が2章の主人公となるのだ。うーん、困った。もう一度、今までの旅を振り返ってみよう。

 野ウサギを真剣に狩るカシアス、何度も死にながらボスを倒すカシアス、マヒでビリビリと輝くカシアス……。ダメだ! カッシーの勇姿が次々と頭の中を巡る。 アー・カシの絆は想像以上に強い。

 と、バカなことを言ってる場合じゃない。 女の子によって、2章で選べる種族が変わり、得意とするスキルの効果がアップしたり、能力の限界値が上昇したりと特典があるらしい。 悩みに悩んだ末、アマンダラに決定。ドワーフだから、体の丈夫な子になりそうだ。

露わになる真相、そして次の世代へ……
■アマンダラの身に何が?

 しかし、ノルズの砦に向かうと、アマンダラが行方不明に。 ストックドワーフの族長ナジークによれば、2種のドワーフの和睦のため、ナジークとアマンダラの結婚話が持ち上がっていたそうだ。 ライバル出現!? 大変なことになってきた。

 でまあ、詳しくは書かないが、なんだかんだでアーサーとアマンダラはいいムードに! 他のヒロインのシナリオはどんな感じなんだろう? 気になるなぁ。

■白く染まるダーナ山脈

北方にあるダーナ山脈。ザコ敵にはファイアなどの炎属性攻撃が有効なようだ

 戻ってきて久々に車いすの少年アドルのところに顔を出す。 最後のカケラのありかは、リハノス山岳のさらに奥、北のダーナ山脈。たどり着くとそこには一面の銀世界。汚れなき反射光がまぶしい。

 今やアーサーも一人前の戦士。 最近はレベルアップ時にもらえるセットポイントをVIT(生命力)中心に割り振っていることもあり、ダメージもあまり受けない。 本当は弓使いにするにはDEX(器用さ)を上げるべきなのだろうが、それはまた次の章にとっておこう。

 スキルはファイターの「ストレングス」を最高のレベル5まで上げ、HPの自然回復量が上昇する「ジェネレイティブ」もセットした 。ほかにはSPD(素早さ)が上がるシーフの「ゲイル」を装着。

 武器は片手剣のカッツバルゲル。比較的軽い割には強力。 もともと神聖ローマ帝国の兵士が使用していた剣で見た目も格好いい。 しかもドワーフの鍛冶屋で鉱石を消費して強化済み。もはやアー・カシコンビに敵はいない!?

■雪景色の向こうに待つもの……

 雪を踏みしめ、山道の奥に進んだところでイエティが現れる。毛むくじゃらの巨体が襲いくるも難なく撃破。 だが、倒したあと立ちはだかったのは、えっ、まさか……! すごいことになって第1章は終焉を迎えた。

 真面目に分析すると、1章の結婚という仕掛けは2章に至る前の壮大なキャラメイキングととらえることもできる。 新たな種族の追加というプラス面もそうだが、出生のバックグラウンドがわかればそれだけ感情移入もしやすい。資質と思い入れ、2方向から受け継ぐものがあるのだ。

 ちなみに2章冒頭、パラメータは1に戻るが、上げたスキルレベルは1/3ほどになって持ち越された。やはりスキル育成は計画性が大事なようだ。

混迷の世に生まれた、ひとつの宿命

2章がスタート! 女性を選べば1章で手に入れた女性専用防具も役に立つ

■今度は女性キャラを選択

 とうとう待望の2章がスタート! まずは、キャラクターメイキング。 今度は主人公の性別も選べるようになったので、女性にしてみる。ボイスは、きりっとしたさっぱり系に決定。 1章から察するにどうやらセリフはなく、戦闘時の声のみのようだが、かけ声だけでもずいぶん印象が変わる。

■ネーミングに悩んだ末に……

 名前は新しく考えることに。アーサーから発想すると、すぐにアーサー王が浮かんだ。 アーサー王伝説に登場する女性といえば不倫疑惑のお妃ギネヴィア(グウィネヴィア)。ギネヴィアはロデグランス王の娘で……(以下長くなるので略)。

 でもよくよく考えたら、娘につけるべき名前ではなかったか。 男だったらモルドレッドでよかったんだけど(ダメだって、オイディプスみたいになるわ!)←ファンタジーボケにファンタジーツッコミ。

 種族はヒューマンのほかに、アマンダラと結婚したことによりハーフドワーフが追加された。ここは当然ハーフドワーフでしょ。新鮮な響きだ。

■初陣からドラゴンと対決!

ドラゴンが暴れ回る! イベント的な戦闘だが、冒頭からかなりのインパクト

 イベントシーンが終わったと思ったらいきなり戦闘に突入。人間の街ヴェストリアが炎上し、ドラゴンが暴れ回っている! 衝撃的な光景にゾクゾクくる。

 そもそも中世ヨーロッパの都市は城壁によって、亡霊がさまよう無法な外側と内側を分けていたという。 その安全地帯に魔物が踏み込んでいるシーンは心理的にも重圧がかかる。

 2章の世界もなかなかに厳しそうだ……シビアな立ち上がりに身が引き締まる。

 次回は新米冒険者ギネヴィアの戦い&Wi-Fiでの協力プレイもリポート予定!

卯月鮎(うづき・あゆ)

ゲームコラムニスト・書評家。週刊誌やゲーム専門誌で活躍中。
著書に、中学生にファミコンを遊ばせる『はじめてのファミコンなつかしゲーム子ども実験室』(マイクロマガジン社刊)がある。
また、海外ファンタジー小説の解説も手がける。