INTERVIEW社員インタビュー

“仲間への信頼”と“IPへの愛情”

初ディレクター、そのデビュー戦では…

マーベラスに入社する前は小規模な開発会社のモーションデザイナー兼プランナーとして主に携帯ゲーム機のタイトルをつくっていました。子供のころからの夢であった据え置きタイトルをいつかつくりたい、と毎日思っていたのを覚えています。そこで、当時おつき合いがあったCaviaの方に相談したところ、 誘っていただいて転職。 後にCaviaは統合によりAQインタラクティブとなり、マーベラスAQLを経て現在に至ります。

Caviaは私が経験したことがない大きなタイトルを開発していたので、 入社したときはこれからどんなことができるのか楽しみで仕方なかったです。「今まで経験したことがないことにたくさん出会えるんだ!」という気持ちでいっぱいでしたね。入社後はイメージしていたタイトルに関わることができ、モーションデザイナーとして経験を積むことができました。現在はディレクターと並行してスタジオの管理業務を行うマネージャーも担当しています。

デザイナーからディレクターへ

マーベラスのディレクター業務は、企画立案とプロジェクトチームの編成から始まります。続いて、これからつくろうとするゲームをどんなものにしたいのかを示すゲームデザインを作成します。これがディレクターの一番の大仕事。「こんなにおもしろいゲームになるよ。みんなで頑張ってつくっていこう!」とチームのメンバーに伝えるわけです。そのあとゲームの細部の仕様をプランナーが作成し、本格的にゲームづくりがスタートします。もちろん、プログラマーやアーティスト、サウンドデザイナーとも相談しながらの作成になります。

マーベラスのディレクターは、ゲームデザインにおいては大きな裁量を与えられます。責任も大きくなりますが、その分やりがいも感じられます。私は、もともとディレクターを目指していたものの、学生時代はデザインの勉強をしていたので、まずはデザイナーとしてゲーム制作の知識を身につけてからにしようと思っていました。

日頃から上司に「いずれディレクターをやりたい」とアピールし続けていたので、デザイナーながら企画書の提案などを行っていました。そうして入社から数年後に、ディレクターとしてタイトルを担当させてもらうことに。初ディレクターとしては少し大きめな、50~60人が参加するプロジェクトでした。上司にとっては不安が大きかったと思いますが、私の気持ちを一番に酌んでいただいて、本当に感謝しています。

何もわかっていなかった

初めてのディレクターは、やることなすことうまくいかずに問題だらけ。マーベラスは、ディレクターと他のメンバーとの距離が近いとはいえ、やはり周りから見るのと実際にやってみるのとでは全然違いました。今思えば、ディレクターの“デ”の字もわかっていませんでした。おもしろいゲームを考えることはできても、それをつくるための道すじをうまく示すことはできなかったんです。

開発過程でディレクターに求められるのは、「チームをどう動かし、どの順番でつくって、どこに力を入れ、どこで抜くか」といったことを判断すること。それは知識ではどうにもならず、経験を積まないと身につきません。ディレクターデビュー戦は、急に仕様を追加したり、一度つくったものを無駄にしてしまったり、多くの仲間に迷惑をかけ、傷つけてしまいました。当時私は若かったこともあり、今ほど精神的に強くはありませんでした。心が何度も折れそうなことがあって、今でも当時の状況をありありと覚えています。

ディレクターは失敗の積み重ねで成長する

とはいえ私の信条は、どんなに失敗をしても最後までふんばって立ち続けること。開発中は、とにかく期待に応えよう、自分が言い出したことだから最後までやり遂げようと必死でした。そして常に意識していたのが、“仲間への信頼”と“IPへの愛情”です。何もできない新人ディレクターができるのは、それだけだったという方が正確かもしれません。自分の不甲斐なさを痛感させられ続けましたが、結果的に約2年半のプロジェクトをなんとか最後までやり抜き、それが最大の収穫になりました。そして、仲間にチャレンジしてもらい、それを信じ抜くことが、いかに大切かを教えてもらいました。チームを率いるディレクター自身がそのIPを誰よりも好きで、夢中になっているんだという姿を周りに示すことで、全体の士気も高まっていくと思います。あるタイトルでは、IPへの愛をパワーポイントで作成してプレゼンしたこともあります(笑)。「言語化して伝える」ということもときには必要ですから。

初ディレクターでの失敗は、誰もが通る道ではないでしょうか。特に、信頼関係のトラブルは避けては通れない道だと思います。大人数で開発しているわけですから、すれ違いは当然起こることではあります。皆で支え合い協力しながらつくっているつもりでも、追い込まれるとつい忘れてしまうんです。しかし、失敗から必ず学び、それを次に生かす。その積み重ねが、ディレクターとしての自分を、そしてチームを成長させることにつながると思っています。

「チーム全員でつくる」という当たり前のことを大事にしたい

今、この記事を読んでくださっている皆さんもご経験があるとは思いますが、開発中は楽しいことだけではなく、苦しいことも多くあります。仲間に支えられ、そして自分も仲間を支え、その最後に待っているのは、完成の達成感はもちろんのこと、何ものにも代え難い信頼感ではないでしょうか。「ゲームは一人ではつくれない、全員でつくるんだ」ということを再認識させてくれる瞬間でもあります。

これからマーベラスでディレクターをやってみたいという方には、まずマーベラスを好きになってほしいと思っています。もちろん、そうなっていただけるように私たちも努力していきます。ディレクターを含めた全プロジェクトメンバーの距離が、物理的にも心理的にも近いところがマーベラスの文化であり、強み。それを存分に生かすことができる方なら、十分に活躍していただけると思っています。今後マーベラスでは、コンシューマゲームのプロジェクトが続々と立ち上がります。経験豊富なディレクターの方、これから経験を積んでいかれる方、いろいろな方がいらっしゃると思いますが、マーベラスの仲間として、一緒にコンシューマゲームを盛り上げていければと期待しています。

 

 

Ittetsu
2007年モーションデザイナーとして入社後、2010年からディレクター業務に従事。受託案件のディレクターを経験後、若手を育てるマネージャーとしてタイトルに携わりつつ、新規タイトル立ち上げ中。