『“えがおのおくりもの'’~Chihaya Yoshitake Precure Song Best~』
リリース記念!バースデースぺシャルトーク&ライブレポート
プリキュアシリーズ16作目『スター☆トゥインクルプリキュア』のデビュー以降、放送中の『キミとアイドルプリキュア♪』まで、数々の歌でプリキュアシリーズを彩ってきた“ちはやお姉さん”こと吉武千颯さん。毎年異なるテーマで描かれる『プリキュア』の物語を歌で輝かせています。その軌跡と、自身が作詞した書き下ろし楽曲2曲をぎゅっと詰め込んだベストアルバム『“えがおのおくりもの”~Chihaya Yoshitake Precure Song Best~』が、昨年のクリスマスにリリースされました。
そのリリースを記念して、吉武さんのバースデー当日でもある2025年3月28日(金)、スペシャルトーク&ライブイベントが開催されました。会場となった昼・夜2公演ともにたくさんのプリキュアソング、そして“千颯ソング”ファンが集結。
昼公演には、公私ともに親交のあるプリキュアソングの作家・馬瀬みさきさんがゲストとして登場。さらに、事前には発表されていなかったサプライズとして、音楽プロデューサー・井上洸さん(ABCアニメーション)も登壇し、その舞台裏が語られました。そして、夜公演には、同じくプリキュアシンガーの北川理恵さん、Machicoさんがゲストとして出演。吉武さんとの想い出とともに、プリキュアソングを歌いつなげていきました。
2公演で40曲以上ものプリキュアソングを届けるというステージは、終始えがおを絶やさず、さらに客席からのえがおに元気をもらいながら無限大のパワーを届けた吉武さん。観客の息づかいや空気をダイレクトに感じながら、一人ひとりにひろがる想いを届けようとする姿勢にも、プリキュアシンガーとしての芯の強さ、愛の強さを感じました。ここからは昼・夜それぞれのステージの模様をお伝えします。
昼公演はオープニングナンバーである「ユメ♡pallet」でスタート。プリキュアベストアルバム『“えがおのおくりもの”』のジャケットに使用された文字の背景がスクリーンに映し出される中、『わんだふるぷりきゅあ!LIVE2024 FUN☆FUN☆えぼりゅーしょん!』の、肉球とリボンに彩られた衣装を揺らしながら、吉武さんが作詞を、昼公演のゲストである馬瀬さんが作曲・編曲を手掛けた楽曲を「今日もみんなにいっぱい、“えがおのおくりもの”をいっぱい届けるね!」とメッセージを送りながら歌唱。太陽のような笑顔で〈大好きプリキュア!〉と叫びました。
最初のMCでは「今日、26歳になりました! お誕生日当日にライブができること、嬉しい気持ちでいっぱいです!今日はみんなへのありったけのありがとうの想いを、お歌に、言葉に込めてお届けできたらと思います。最後まで全力で楽しんでください。よろしくおねがいします!」と感謝を伝えます。すると、客席のあちこちで、小さなプリキュアたちも吉武さんに向かって手を振り始めます。それに気づいた吉武さんが「小さなお友だちのみんなも見えてるよ〜!」と笑顔で手を振り返すと、前列の大人たちがすっとしゃがんで視界を開けるという優しい光景も印象的でした。
この日のセットリストは、吉武さんがこれまで歌声を届けてきた『プリキュア』シリーズごとに構成されており、それぞれの作品の世界観に寄り添うように進行。昼公演は『わんだふるぷりきゅあ!』からで、吉武さんにとって初のOP主題歌となった「わんだふるぷりきゅあ!evolution!!」で一体感を生み出します。さらに「世界はONEであふれてる」、『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険!』エンディング主題歌「Happy≒Future」と、わんだふるでオンリーONEの空間を作り上げていきました。
ここで昼公演のスペシャルゲストである馬瀬みさきさんと井上洸さんのおふたりが登壇。「ゲストとして発表されていたみーちゃん(馬瀬さん)に加えて、なんと井上さんも来てくれました!」と紹介すると大きな拍手が湧き、そのままトークコーナーがスタートします。

井上さんが「『わんぷり』を1年間走ってきてどうでしたか?」と尋ねると、吉武さんは「『わんだふるぷりきゅあ!』は、私にとって初めての経験をたくさんさせていただいたシリーズでした。お話からもすごくパワーをもらって、“私もがんばらなきゃ!”って背中を押されるような気持ちになって。私自身も、みんなに“だいすき!”をしっかり伝えられたシリーズになったんじゃないかなと思います。とにかく充実した1年でした」と、作品への思いをまっすぐに語ります。「『わんぷり』でお歌を一緒にうたったプリキュアシンガー(石井あみさん、後本萌葉さん)の仲がすごくよくて。声優さんとも仲良くさせてもらっています。最初は緊張していたんですけど、皆さん優しくて楽しくて、キャラクターそのままという感じです」と明かしました。また、プリキュアシリーズ20周年を振り返っての話題になると、吉武さんは「特に20周年ライブ(『全プリキュア 20th Anniversary LIVE!』)で『プリキュア』の歴史、絆ってすごいなって。『わんぷり』初披露の瞬間は、いろいろな想いや景色を見て感じてのスタートダッシュでした。皆さんの思いを受け取ったからこそ、“よし、行くぞ!”って気持ちで走り出すことができました」と語りました。
井上さんにうながされるようにして、馬瀬さんから音楽制作の裏話も。「実は20周年ライブの主題歌メドレーを私が担当させていただいたんです。それと毎年のプリキュアライブで流れるSE(映像の音楽)も私がやらせてもらっています。毎年ブラッシュアップしているので、ぜひお楽しみにしていていただけたら」。その後のMCでも、シリーズごとの音楽制作にまつわる裏話が飛び出し、客席からは驚きや感嘆の声が上がりました。
その後ステージは『ひろがるスカイ!プリキュア』(ひろプリ)のブロックへ。あたたかな暖色の照明がステージを包む中、届けられたのはイメージソングの「Try Try Try」。続けて前期ED主題歌「ヒロガリズム」、燃えるような赤の照明に包まれながらイメージソング「Daybreak song」、さらに後期ED主題歌「Dear Shine Sky」と、表情も歌声も七色に変化させながら、さまざまなソラ色を描いてみせました。
「みんなの笑顔が、これからもずっと広がっていきますように!」と祈るように語ったあとの1曲は、なんと馬瀬さんとの生演奏で披露。馬瀬さんがこの日のために用意したというキーボードへと向かい、吉武さんが緊張気味にマイク前へ。「ああ、緊張します。この公演だけのプレゼントです!」と歌い始めようとしましたが……ところが馬瀬さんが鍵盤で奏でたのはなんと「ハッピーバースデー」。さらに井上さんがケーキを手に登場し、「おめでとう〜!」と祝福ムードに包まれました。まさかの逆サプライズに目を丸くした吉武さん。
驚きながらも感謝を伝え改めてはじまったのは、プリキュアソングでおなじみの六ツ見純代さんが作詞を、作曲・編曲を馬瀬さんが務めたイメージソングの「ワンダービート」のアレンジバージョン。夕日が差し込むような照明に包まれながら、洗練された歌声と音色が響き渡ります。吉武さんがピアノの伴奏のみでソロで歌うのも、馬瀬さんがステージで生伴奏をすることも初ということで、演奏が終わると、吉武さんと目を合わせて思わずふたりでほっと笑顔に。「すっごく緊張したんですけど、心地よすぎました……!このバージョン、CDに欲しいくらい!」と声を上げました。



お知らせコーナーを挟み『デリシャスパーティ♡プリキュア』(『デパプリ』)のブロックへ。イメージソング「Welcome to Delicious Party」、前期ED主題歌「DELICIOUS HAPPY DAYS♪」、五條真由美さんからバトンを受け継ぎ、プリキュアシンガーたちの間で歌い継がれてきた「シェアして!プリキュア」をミラーボールがきらめく光の中で届けました。

続いて「トロピカってる?」の合言葉とともに、『トロピカル〜ジュ!プリキュア』(『トロプリ』)ブロックに。前期ED主題歌「トロピカ I・N・G」で華やかにスタートし、本作のイメージソングであり、その後ライブで育ってきた「CLAP!〜勇気を鳴らせ〜」で観客と一体に。虹色に照らされたステージで届けられた後期ED主題歌「あこがれ Go My Way!!」では、ダンスも得意な吉武さんらしく、リズムに乗せて軽やかにステージを彩りました。ED主題歌の作曲を手掛けたのは2曲とも馬瀬さん。トークコーナーでは「はじめてED主題歌を書かせていただいたので思い入れが強いです。夏の曲だからこそ、ブラスや打楽器を多めに入れて、“夏らしさ”を大事にアレンジしました」と当時を振り返ります。一方、コロナ禍で迎えた「CLAP!」の制作に話が及ぶと、「声を出せない時期があったからこそ、クラップでつながることの大切さをすごく感じました」と吉武さん。去年新たなバージョンとして生まれた“CLAP & CHANT!~アイノウタ~”は、また雰囲気が違って、どちらにも良さがあります。今日みたいにみんなの声が聴こえると、やっぱりすごくうれしいです。この曲は、パワーを交換できる大切な一曲です」と語り、あらためて“ライブで歌う”ことの意味を噛み締めるように話しました。
いよいよライブもクライマックスへと差し掛かります。「私たちのはじまりのシリーズです」と『スタプリ』ブロックへ。前期ED主題歌「パペピプ☆ロマンチック」から始まり、特別な想いが一層込められた「星座のチカラ」、そして後期ED主題歌「教えて...!トゥインクル☆」と、きらめくような『スタプリ』の楽曲たちを届けて観客を照らします。「この曲数をこなすというのがすごい」と馬瀬さんが感嘆の声をあげるほど、次々と彩り豊かな歌声を届けていきます。
さらに放送中の『キミとアイドルプリキュア♪』(『キミプリ』)のステージソングへ……進む前に、馬瀬さん、井上さんが『キミプリ』音楽の舞台裏を。「キャラクターに合わせて曲をつくるときは、設定画を印刷して机の前に貼って、それを見ながらつくるんです」と馬瀬さん。『キミプリ』にはステージ曲の他、劇伴に深澤恵梨香さんとともに馬瀬さんが参加していることなどを話していると、『キミプリ』衣装にチェンジした吉武さんがステージに。
「終わりが近づいてきていますが、最後まで盛り上がっていけますかー!」と呼びかけ、『キミプリ』OP主題歌「キミとアイドルプリキュア♪ Light Up!」を歌い上げ、プリキュアシリーズのはじまりの一曲「DANZEN!ふたりはプリキュア」のカバーをステージを横断しながらフル歌唱。〈全力だから 友情、愛情、サイコー! 論より証拠の輝くえくぼ 必殺技でハートキュン!〉というフレーズを体現するように、キラキラの笑顔と弾けるような歌声でステージ全体にハッピーなエネルギーを届けました。


ここでモニターにオリジナルのVTRが。“えがおのおくりもの”をモチーフに、プリキュアたちとの思い出がアルバム風に映し出されます。過去の吉武さんの写真に、子どもたちから思わず「かわいい」という声がもれる場面も。映像は「たくさんのお友だちから笑顔をもらってきました」「これからもよろしくね!」といった手書きのメッセージで結ばれ、ライブはついにラストソングへ。初のMVとなった「わんだふるぷりきゅあ!evolution!!」のナチュラルな衣装を身にまとい、「最後は馬瀬さんと一緒にお届けしたいと思います」とはじまったのは、プリキュアベストアルバムに収録の自身で作詞を手掛けたもうひとつの曲「“えがおのおくりもの”」。この日だけの、しっとりとした特別アレンジに耳を傾ける観客たち。流れ星のように静かに、けれど確かに心の奥へとすっと落ちていくような歌声でした。
「アルバムのリリースが決まってから、たくさんの貴重な経験をさせていただきました。改めて、自分が歌ってきた曲の重みやあたたかさを感じることができました。この場所に立たせてくれたみーちゃん(馬瀬さん)、井上さん、そして音楽に関わってくださるすべての皆さまに、心からありがとうを伝えたいです」と、吉武さんは涙ぐみながら語りました。
井上さんも「私は北川さん、Machicoさん、吉武さんのプリキュアベストアルバムをそれぞれ作ってきました。それぞれの歌手が、そして皆さんがシリーズへの愛をこうしてつないでくれているのが本当にありがたいです」と感謝を述べ、馬瀬さんは「自分の作っている楽曲はちーちゃんを始め、シンガーの皆さんのパワーのおかげで、皆さんの元に届いているんだなと感じます。私はこれからも全力で吉武千颯様を応援していきます!」とまっすぐな言葉でエールを贈ります。その言葉を受けてえがおをのぞかせた吉武さん。


「みーちゃんと井上さんがいなかったら“ユメ♡pallet”も“えがおのおくりもの”も生まれていなかったと思います。音楽に関わってくださる皆さま、作品に携わっている皆さま、ひとりでも欠けていたら、今わたしはこの場所に立っていなかったと思います。そしてこうして応援していただいている皆さまがいなかったら、こうしてプリキュアベストアルバムを発売するという夢も叶わなかったと思います。この場をお借りして、ありがとうの気持ちを皆さんにお届けしたいです」と涙ながらに語りました。温かな拍手と共に幕を閉じた昼公演。最後にそう語った吉武さんの背後で、アルバムの文字の中にある、にこちゃんマークが一層笑顔を浮かべているように見えました。

昼公演の余韻が残る中、「わんだふるぷりきゅあ!evolution!!」でスタートした夜公演。『わんぷり』衣装を身にまとい「26歳になったよ!」「昼公演もすごかったの!」と、ファンの方たちに報告します。「夜公演はゲストに北川理恵さん、Machicoさんがいらしてくれます! 昼公演とはまた違った内容になるから、楽しみにしていてくださいね!」と予告し、「ユメ♡pallet」「わんだフル・わんデイ」を歌唱。
すると、吉武さんと入れ替りに『スタプリ』衣装を身に纏った北川さんが登場し、『スター☆トゥインクルプリキュア』のOP主題歌「キラリ☆彡スター☆トゥインクルプリキュア」(TVサイズ)を力強く歌い上げ、ワクワクワールドに突入。
ここはもちろん吉武さんの原点である『スター☆トゥインクルプリキュア』のブロック。イメージソング「TO BE LOVE〜扉〜」を北川さんとデュエットで、吉武さんのプリキュア主題歌デビュー曲である前期ED主題歌「パペピプ☆ロマンチック」を届けました。


そこから畳み掛けるように『ヒーリングっど♥プリキュア』(ヒープリ)の世界へ。今度は『ヒープリ』の衣装を着たMachicoさんが登壇し、まずは「Machico with 吉武千颯」として、「Good Good ハ~イ!!」をデュエット。元気いっぱいのコール&レスポンスで、ステージと客席が一体となって盛り上がります。そのままMachicoさんがひとりステージに立ち、「ミラクルっと♥Link Ring!」を披露しました。

シンガー同士の絆を結び合いながら、ステージは次々と表情を変えていきます。次に広がったのは常夏の世界。『トロプリ』のブロックでは、イメージソング「Brave Parade」、さらに北川さんとの前期ED主題歌「あこがれ Go My Way!!」をふたりでお届け。歌い終えたふたりが、思わず顔を見合わせて、「楽しいね!」「本当だね!」と声を弾ませながら笑顔を交わしていたことも印象的でした。
この夜公演では、吉武さんだけでなく、北川理恵さんやMachicoさんも、それぞれのシリーズを象徴する衣装に身を包んで登場。ソロ楽曲で吉武さんのバースデーライブに華を添える場面もありました。また、衣装替えやバトンタッチの間には、Machicoさんと北川さんがマイクを手に、吉武さんとの出会いや、吉武さんが持つ“プリキュア愛”について熱く語る場面も。「プリキュアの楽曲はすごく難しい。でも千颯は自分の壁を乗り越えて、新しい表情を見せてくれる」(北川さん)「こんなにきゅるんきゅるんな歌声なのに、しっかりと仕事人なところが好き」(Machicoさん)。そのコメントには、共に“プリキュアシンガー”として歩んできた道のりがあるからこその実感が込められていました。
ライブ中盤。『デパプリ』の衣装で登場したMachicoさんが「私がこの衣装を着ているということは……皆さん、一緒にデリシャスマイル〜になる準備はできてますか?」と呼びかければ、『デパプリ』のデリシャスな世界へ。OP主題歌「Cheers!デリシャスパーティ♡プリキュア」をMachicoさんがプレゼント。入れ替わりに揃いの『デパプリ』衣装で登場した吉武さんは、前期ED主題歌「DELICIOUS HAPPY DAYS♪」を、さらにMachicoさん、吉武さんでイメージソング「Delicious Ambitious!」を届けました。

続いて披露されたのは、『映画デリシャスパーティ♡プリキュア 夢みる♡お子さまランチ!』同時上映『わたしだけのお子さまランチ』の主題歌「レッツ! fun fun time!」。Machicoさんと北川さんのふたり名義によるデュエットですが、“ふたりで生で歌うのはかなりレア”というスペシャルな一幕に、客席からは大きな拍手が沸き起こりました。

ここで、『ひろプリ』衣装に身を包んだ吉武さんが登場すれば、ステージはそのまま『ひろプリ』のひろびろとした世界へ。しかもこのブロックは、吉武さん・北川さん・Machicoさんの3人で5曲を披露というスペシャルな構成。「Daybreak song」や「All for one Forever」といった、激しさと熱さを帯びたロックナンバーで一気にギアを上げると、にぎやかでかわいらしさ全開の「キラキラKawaiiプリキュア大集合♪ ~よろこびの音~」に。そこからふたたび表情を変えて、イメージソング「KIZUNA◇ダイアモンド」、トークを挟んで、前期ED主題歌「ヒロガリズム」へと続き、緩急に富んだステージングで観客を惹きつけていきました。

中でも「KIZUNA◇ダイアモンド」の、3人でシンガロングする場面で涙がこぼれそうになっていた吉武さんの表情が印象的。キズナを体現したその直後のトークパートで、吉武さんが北川さんとMachicoさんに向けて書いてきた手紙を読み上げるサプライズも。涙をこらえながら、吉武さんはふたりへの大好きな想いを言葉に乗せて紡いでいきました。そして……。

「不安な時、ふたりには弱音を吐いてしまうこともたくさんありました。でもふたりからの“だいじょうぶ”は、私にとってとてつもないパワーがあります。私もふたりのように、まわりをえがおにできる、そんな人でありたい。そんな歌を歌いたいです。プリキュアを通して出会えたこと、本当に幸せです」
そのまっすぐな言葉を受け、北川さんとMachicoさんは「たくさん褒めてくれたけど、私たちもすごく尊敬してる」「自分のことも褒めて欲しい。本当に魅力的なシンガー」と、あたたかな言葉を返します。さらに、その手紙のあとに、サプライズでふたたびケーキが。涙とえがおが交差する中、3人の信頼と絆の深さがやさしく広がっていきました。
ライブもいよいよクライマックスへと向かっていきます。『キミプリ』衣装でOP主題歌「キミとアイドルプリキュア♪ Light Up!」を届けると、3人で「CLAP!~勇気を鳴らせ~」の新アレンジ「CLAP & CHANT!~アイノウタ~」、新アンサムソング「Wonder Flowers プリキュア」を披露。プリキュアを愛する3人と観客の声が重なり合い、会場にあたたかなハーモニーが巻き起こりました。
昼公演と同様に思い出を振り返るVTRを挟んだのち、MVの衣装に着替えた吉武さんがステージに再び登場。そして、これまでを振り返る少し長めのMCに。
「今日は理恵さんとMachicoさんが来てくださったからこそ歌える楽曲がたくさんあって。この7年間で歩ませてもらった時間を噛みしめながら、1日を過ごさせてもらいました。私が『プリキュア』を見始めたのは『ふたりはプリキュア』から。あの頃からずっと、プリキュアに対して“あこがれ”の気持ちがありました。そして、今こうしてプリキュアと一緒に歩んでいる自分がいる。『プリキュア』に出会えたからこそ、今の私があるんだなって、毎日実感しています。そして、プリキュアソングからもらえるパワー、勇気は、本当に大きくて。たくさんのスタッフの方々、アニメーションを作られている皆さん、そして応援してくださる皆さんに、感謝の気持ちでいっぱいです」
その想いを込めて、最後に届けられたのは「“えがおのおくりもの”」。これまで受け取ってきた“えがお”のバトンをまっすぐに届け、心からの感謝と未来への希望を込めた歌声が会場のすみずみまで届いていきました。
その姿を見守っていた北川理恵さんとMachicoさんから、改めて愛情にあふれる言葉が贈られます。「今もステキなシンガー。自分の気持ちに正直に、これからもまっすぐに歌い継いでいってもらえたら、さらにステキな表現者、アーティストになれるんじゃないかなって思っています」(Machicoさん)
「えがおを与えられる千颯ちゃんは、それだけでも才能だなって思うし、すごく華がある。しかも努力を重ねてきているのがすごく伝わってきます。そのすべてが今日のイベントに詰まっているなと感じたし、その努力にどれだけの人が救われているか。これからも吉武千颯を、隣でずっと応援していきたいと思っています」(北川さん)
あたたかなエールを受け、ふたたび涙をこぼしてしつつも、まっすぐ前を向き……。
「今日という日を、理恵さん、Machicoさんと一緒に、そして皆さんと過ごすことができて、本当にうれしかったです。これからもいっぱい“えがおのおくりもの”を届けたいと思います! 本当にありがとうございました!」
これからの新たな物語の中でも輝かしいえがおを届けてくれるであろう吉武さん。その歌声とともに紡がれていく、次の“えがおのおくりもの”にも期待が高まるばかりです。
Text:逆井マリ
【セットリスト】
●昼公演
M1 ユメ♡pallet
M2 わんだふるぷりきゅあ!evolution!!
M3 世界はONEであふれてる
M4 Happy≒Future
M5 Try Try Try
M6 ヒロガリズム(TVサイズ)
M7 Daybreak song
M8 Dear Shine Sky
M9 ワンダービード(生演奏)
M10 Welcome to Delicious Party
M11 DELICIOUS HAPPY DAYS♪(TVサイズ)
M12 シェアして!プリキュア
M13 トロピカ I・N・G
M14 CLAP!〜勇気を鳴らせ〜
M15 あこがれ Go My Way!!(TVサイズ)
M16 パペピプ☆ロマンチック(TVサイズ)
M17 星座のチカラ
M18 教えて...!トゥインクル☆
M19 キミとアイドルプリキュア♪ Light Up!(TVサイズ)
M20 DANZEN!ふたりはプリキュア
M21 “えがおのおくりもの”(生演奏)
●夜公演
M1 わんだふるぷりきゅあ!evolution!!
M2 ユメ♡pallet
M3 わんだフル・わんデイ
M4 キラリ☆彡スター☆トゥインクルプリキュア(TVサイズ)
M5 TO BE LOVE〜扉〜
M6 パペピプ☆ロマンチック
M7 Good Good ハ〜イ!!
M8 ミラクルっと♥Link Ring!(TVサイズ)
M9 Brave Parade
M10 あこがれ Go My Way!!
M11 Cheers!デリシャスパーティ♡プリキュア(TVサイズ)
M12 DELICIOUS HAPPY DAYS♪
M13 Delicious Ambitious!
M14 レッツ! fun fun time!(映画サイズ)
M15 Daybreak song
M16 All for one Forever
M17 キラキラKawaiiプリキュア大集合♪ ~よろこびの音~
M18 KIZUNA◇ダイアモンド
M19 ヒロガリズム
M20 キミとアイドルプリキュア♪ Light Up!(TVサイズ)
M21 CLAP & CHANT!~アイノウタ~
M22 Wonder Flowers プリキュア
M23 “えがおのおくりもの”(生演奏)