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第八現場:スタッフが語る「マップ」の制作現場

皆さまはじめまして、マップ班の山野です。

春ですね、春と言えば新入社員が入社して来る季節です。
僕がアークライズに参加したのも2年前のこの時期で、企画やプログラムに新人さんたちが入り、少し緊張しながらも、新鮮な顔立ちで挨拶周りをしていた事を覚えています。

企画の新人さんは、マップの仕様書を書いていたので特に関わりが多く、激しく駄目出ししたり、時に無理を言って困らせていました。

2年とは結構な月日なもので、そんな新人さんたちも徐々に力を付け、今では十分に活躍してくれています。そしてそんな姿を見ていると、自分も頑張らねばと思えます。


さて、のらりくらりとマップに関係の無い思い出話で乗り切ろうと思っていたのですが、字数が全然足りないので、印象に残っているバグを一つ。

マップの制作にはキャラクターが座るイスの大きさや梯子の長さ等、後々扱い易い様に、仕様にそっていろいろな決め事が有ります。

その中でも戦闘中に使用されるマップは広さと高さ以外は割りと決まりが無かったので油断していたのですが、デバックの終盤にオイゲンのエクセルアクトで天井に引っかかるマップが有ると指摘されました。

確認してみると、確かに剣先が僅かに天井に刺さり、まさかとマップを確認してみると、天井が仕様より10センチ程低く作られていたのでした。

フィールドを限界まで使うなんてモーション班やるな!と思いつつ、ダイナミックなモーションを作るにはこれでも低かったのかなぁ、と考えさせられるバグでした。

もちろん、製品でオイゲンの剣が天井に刺さる事は無いはずです。
気にせずにゲームを楽しんで頂けたら幸いです。


P.S.
ネタバレ無しで、マップの話をするなんて難し過ぎますよ、金丸さん!
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山野さん、ありがとうございます。

今回のプロジェクトで、色々な部分の遅れの被害をモロに被ったのがマップ班であり、山野さんにはよく怒られました。
今でも、山野さんがこっちに歩いてくるのを見ると思わずドキッ! としてしまいます。これって恋かしら?
 

第七現場:スタッフが語る「インターフェース」の制作現場

2Dデザインチーム、インターフェースやモンスターなどのデザインを担当しました本村です。

今回は自分が携わった2年で、最も時間をかけたインターフェースのデザインについてお話させていただきます。

このプロジェクトで最も頭を悩ませたのは『操作性』でした。

プロジェクト始動当初からリモコン+ヌンチャク、クラシックコントローラー、ゲームキューブ用と、3つのコントローラーに対応させたい! という要望があり、戦闘システムやメニュー画面などが次第に完成していくにつれてどうしてもリモコン+ヌンチャクだとボタンの数が足りなくなってしまい、どうしたら違和感なく操作ができるか、試行錯誤の毎日でした。

それこそ完成する前まで悩み、完成直前で変えてもらったものもあります。

RPG好きな方にはクラシックコントローラやゲームキューブ用コントローラーがオススメですが、リモコン+ヌンチャクでの操作も体験してもらえると、意外としっくりくるなぁ、なんて思える仕上がりになっていると思います。

インターフェースとはゲームをする上でユーザーを助けるためのものですので、操作性以外の部分でも、できるだけ『分かりやすいもの』を目指して直前まで追加、修正の繰り返しでした。

決して話題にならない部分ですが、逆に話題になってしまってはいけないのです。陰ながらユーザーを最後までサポートできれば幸いです。


長くなりましたが最後に、自分が携わったモンスターデザインで最も気に入っているのはミミックです、普通とは違った意味でびっくりすると思います(笑)

発売まで、まだしばらくありますが、楽しみにしていただけたらと思います。
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本村さん、ありがとうございました。
「困ったときの本村頼み」といった感じで、本来の役割であるインターフェースデザイン以外の様々なパートを、嫌な顔一つせず引き受けてくれる本村さんは、非常に頼もしい存在でした。

第六現場:エフェクトチームが語る「エフェクト」作成現場

今回の「こちら現場です」は、対談形式でお届けします。
登場しますは、女性比率が高く開発チーム内でもひときわ華やかなエフェクトチームの皆さんです。

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本日は、リーダーの犬飼から元気三人組がいますよ!という事で、犬飼お勧めエフェクトの3人に集まっていただきました。
では、まずは自己紹介と担当パートの説明をお願いします。

朝倉 朝倉です。
    主人公たちのエクセルアクトとログレスを担当していました。

阿部 阿部です。
    エネミーの技を担当していました。宜しくお願いします。

松山 松山です。
    ニコルやログレスの技の一部を担当していました。

本日は宜しくお願いします

三人 宜しくお願いします~

では早速。このプロジェクトで一番大変だったことは何ですか?

朝倉 かなり自由にやらせていただきました。個々の色を出しつつも
    一つのゲームとしての統一性を持たせるのが大変でした。

阿部 私は、あんまり大変という感じがなかったんです。
    新卒で入って、日々触るものが新鮮でしたし、正直楽しくて
    しょうがなかったです。

松山 僕も新卒なんですが、リーダーの技量が高く、それに置いて
    かれない様にするのがやっとで……でも、勉強になりました。
    本当に楽しんでやれました。

朝倉 なんか私だけが楽しくないみたいですが、楽しかったです
    よ!! 私も(笑)

一同 (笑)

朝倉 こんな感じで、みんなでワイワイやりながら、二人の技量が
    どんどん上がっていって。とても良い刺激になりました。

皆さん楽しんでやってるみたいですね。
では、ここを見て欲しいところを教えてして下さい。

阿部 エネミーの足元とかから出る煙が全キャラ違うんですよ。
    違うエネミーなんだから、同じものは出ないだろうと……

朝倉 そうだったんだ、阿部ちゃんらしいなぁ。
    私は、必殺技全般ですね。担当にキャラ2~3体を割り振って
    作成したのですが、中でも、レスリーやニコルはそれぞれの
    男性担当者が張り切って制作したので良い個性が出ていると
    思います。

松山 はい、ニコル担当だったんですが、性格にシンパシーを感じ
    て、ついついのめり込んで作っちゃいました(笑)

朝倉・阿部 松っちゃん似てるかな?、、、、似てるね(笑)

コメントは控えさせていただきます(笑)。
最後に、皆さんからユーザーの方々に一言メッセージなどありましたら。

松山 思うままの自分らしさを作品に込められたと思います。
    まだまだ未熟ですが、その思いが伝われば光栄です!

阿部 アークライズを楽しんで頂けたら、携わった人間としてとても嬉
    しいです!
    これからも、ありそうでなかったエフェクト作りを目指して頑張り
    ます!

朝倉 エフェクトは、料理でいう所で最後の味付け部分になります。
    使える調味料が少ないと単調な味になってしまい、その逆で
    味が濃厚でも飽きられる……ユーザーの皆さんはもちろんの
    事、作った自分自身でも何度も繰り返し味わいたくなるような
    作品を、一つでも多く作り上げていけるようにしたいですね。

effectteam


はい、有難う御座いました。エフェクトもゲームも会心の出来になっていると思います。
ユーザーの皆様是非、楽しんで下さい!
エフェクトの皆様も本日はご苦労様でした。

三人 有難う御座いました!!
 

第五現場:3Dモデルスタッフが語る「キャラクター」の制作現場

3Dモデルチームの加藤です

今回はキャラモデルについてのお話をさせていただこうと思います。

『アークライズ ファンタジア』のキャラモデルを作るにあたって一番気をつけた点は「バランス」です。「バランス」とひとことで言っても単純に見た目のバランス以外にもいろいろな要素とのバランスを調整する必要がありました。2Dのデザイン画からゲーム3Dモデルへ変換する際に生じるジレンマの収拾、コンセプトとビジュアルのすり合わせ、背景とのマッチング、仕様とのバランス、などです。

今回、いちばん難しかったのはコンセプトとビジュアルのすり合わせでした。重要キャラクターに関しては最初、デザイン画になるべく近い状態でひと通り作成して、そこから様々な人間の意見を反映していき、さらに「ゲームのキャラ」としてのクオリティを磨くという流れでした。その中でいろいろな葛藤が発生して、最終的にすごく時間がかかってしまったキャラもいました……

ちなみに調整に時間がかかったキャラクター上位は

1位:ラルク(ぶっちぎりで一位)
2位:アルス
3位:サージュ

といった感じです。
男性キャラばかりなのは、担当者が男ばかりで女性に愛される男性像みたいなものが分かっていなかったのだと思います。

他にもさまざまな壁を乗り越えて、多くの人間の想いを受けて完成した『アークライズ ファンタジア』のキャラクター達、そんなキャラクター達と是非、一緒に旅をして楽しんでいただければ幸いです。
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加藤さんありがとうございました。
制作中はこちらの不手際で色々とご面倒をお掛けしましたが、
加藤さんの仕切りで順調に作業が進み、とても助かりました(金丸)。

第四現場:企画スタッフが語る「バトルシステム」の制作現場

バトルチーム、企画担当の鈴木です。
今回はバトルシステムについて少しお話をさせていただきます。

今回のバトルシステムは、アームフォース、光召術など様々なキャラクターカスタマイズの要素が用意されていますが、これらに関しては、可能な限り制限をなくしプレイされる方が自由に組み合わせられるようにしました。

キャラクターの要素が強い作品ですので、「お気に入りのキャラクターの性能が低いので(もしくは偏りすぎて)パーティに組み込めない」というケースを防ぎたかったというのもあります。

また、これらのシステムはカスタマイズを行うことで使用できるシステムですので、逆にこれらのシステムを意識的に利用しないでプレイすることも可能になっています。

ゲームをプレイしていて、難易度的に物足りない等と思われることがありましたら、敢えて縛って遊ぶという選択肢もまた面白いかもしれません。

それでは、この辺りで〆させていただきたいと思います。
来週は、誰のどんな話が掲載されるのでしょうか。
楽しみにお待ちください。

あ、現場の話してないです(笑)

null
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鈴木君、ありがとうございます。
いや~彼にはデバッグ期間中、何度煮え湯を飲まされたことか(笑)。
まあ、それは調整前のデータの話で、最終調整されたバージョンは
絶妙なバランスに仕上がっていますのでご心配なく。